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ビルボード広告が小さな家になっちゃった!ひとりの芸術家による、オープンソースなホームレス支援プロジェクト「AD SOLUTION」

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家から一歩外に出れば、広告看板を見ない日はありません。スクランブル交差点や高速道路脇のビルの屋上…いたるところに広告看板があります。では、「もし、そこに住んでみたら?」と考えるのは突飛な妄想でしょうか?

冗談ではなく真剣に、広告看板と住居を組み合わせる斬新な方法でホームレスの支援に乗り出した芸術家がいます。

AD SOLUTION」は、以前の記事でも紹介した彫刻家のGregory Kloehnさん(以下、グレゴリーさん)がスロバキアではじめたプロジェクト。道路脇の広告看板と一体型の住居を開発して、ホームレスの方々のために提供することを目指しています。
 
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上から見た図

住居は高さ2.5メートルのところにある「高床式」で、上から見ると二等辺三角形の形。道路から見えやすい二面の壁に広告看板を貼り付け、道路から見えない壁には窓が取り付けられています。

間取りは、リビング、キッチン、ベッドルーム兼用の部屋と、三角形の角の部分にあるトイレ、シャワー、洗面台の小部屋のワンルーム。一見、手狭に見えますが、広さ20平方メートル、天井の高さ2.5メートルくらいなので、日本のワンルームマンションとそれほど違いはありません。
 
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とっても素敵なインテリア!

素敵なインテリアもさることながら、ユニークなのはその仕組みです。建設費や維持管理コストは広告によって賄うことができるので、ホームレスの方々には無料で提供できるだけでなく、損を出すことには及び腰の企業や投資家でも、営利と社会貢献事業の一石二鳥で支援に参加しやすくなるのです。

このプロジェクトはまだコンセプト段階ですが、実用に向けてソーラーパネルとコンポストトイレを組み込んでオフグリッド化も検討されています。

さらにグレゴリーさんは設計図をオープンソースとして公開し、このアイデアを多くの人に自由に利用してほしいと考えています。

わたしにとって作品とは、触れることのできる現実の世界にアイデアを押し出したものです。まだまだ粗っぽいですし、笑えるものかもしれませんがそれでいい。空気をゆるませて、見る人に過大な負荷を与えずに問題を提起することが重要なのです。

グレゴリーさんのデザインした家は、ホームレスの支援としても興味深いですが、単純に小さくて機能的な”タイニーハウス”としてもとっても素敵です。日本の気候や風土に合わせてカスタマイズしてみるのも楽しいかもしれませんね。

[via inhabitat, gizmag, projectgregory, gregorykloehn.com]
(text:山根大地)