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子どもの「なんで?」に自分の言葉で答えられますか?暮らしのこと・社会のことを自分自身で捉え直す親世代のコミュニティ「KURASOU.」

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「なんで空は青いの?」
「なんで鳥は空を飛べるの?」

子どもは好奇心のかたまりです。私たちが当たり前と思っていることに直球で「なんで?」を投げ入れてきます。その「なんで?」攻撃に、ドキッとしたこともある方も少なくないでしょう。

「なんで戦争はなくならないの?」
「なんで危険な原発が今も動いているの?」

こんなストレートな疑問をぶつけられたら、あなたはどうしますか?きちんと自分の言葉で、答えられますか?

親として、社会の一員として。「子育てで忙しい」なんていい訳をせずに、ちゃんと社会と向き合っていきたい。ちゃんと自分で未来を考えていたい。ちゃんと、暮らしたい。

そんなメッセージを発信する「KURASOU.(くらそう)」の活動をご紹介します。

「KURASOU.」とは?

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KURASOU.ホームページ http://kurasou.org/

KURASOU.は、エネルギーや政治、食など、暮らしに関わるあらゆることをテーマに、これまでの在り方を問い直し、未来を考え、小さなことから実践していくことを目指す任意団体(2015年3月までにNPO法人化を予定)。特に親世代を対象にしたイベントやワークショップ、ツアーなどを開催し、一人ひとりが社会課題を自分自身で捉え直すきっかけづくりを行っています。

現在の活動は、次の3つ。3ステップで、参加者が学びを深め、実践していく環境を用意しています。
 
1.「green mama-papa drinks TOKYO」で出会う・気付く
小さな子どものいる方でも気軽に参加できる平日昼間のgreen drinks。「参加したいイベントはいつだって夜」そんな親世代の声に応え、ソフトドリンクを片手に、母親・父親たちが社会課題を真剣に考え、語り合い、動き出すためのきっかけと出会いの場づくりを行っています。

子育て中の方にとってうれしいのは、「asobi基地」による託児が用意されていること。「子どもがいると参加できるイベントがない」「参加できても集中できない」といった親特有の悩みを解消し、安心してトークやワークショップに集中できる環境を用意しています。
 

4月9日に行われた「第1回green mama-papa drinks TOKYO」では、greenz.jp編集長の鈴木菜央をゲストに、暮らしに関するトークセッションとワークショップを開催。

「地域とつながるには?」「エネルギーを自分ごとにするには?」「子育て中の親がもっと働きやすくなるには?」といったテーマで参加者が意見を交わし合いました。(レポート記事はこちら

次回は7月29日に「託児つきシネマダイアローグ/green mama-papa drinks TOKYO × asobi基地」の開催が決定。今後も定期的に、気付きのきっかけを提供していく予定です。
 
2. 「KURASOU.工房」で深める
「green mama-papa drinks TOKYO」で気付きを得た人々が、ひとつのテーマについてさらに掘り下げて考えるためのワークショップ。

ひとつのテーマについて全2〜3回連続、固定メンバー(最大8名)で集まり、対話やグループワーク、体験などを通し、自分自身で考えを深めていきます。ワークの最後には、参加者が「私のワンアクション」を発表。小さなことでも何かひとつ、一人ひとりが自分の納得するアクションを実践していくことを目指します。
 

こちらも平日昼間に開催し、託児も用意。7月に終了した「0期」は、NPO法人「YouthCreate」代表の原田謙介さん(政治)、「齋藤商店」店主の齋藤利晃さん(食)、ノンフィクションライターの高橋真樹さん(エネルギー)を講師に招き、毎回テーマを変え、対話やグループワークを行いました。9月以降、政治、食、リサイクル、インクルーシブ教育などをテーマに「1期」が正式にスタートする予定です。
 
3.「I’m home tour」で体感する

親子で参加し、旅先の親子とつながることができる体感型ツアー。ただ旅するだけでは分からない、ありのままの現地の様子を、現地の親子の家に滞在・交流することによって家族みんなで体感します。週末に開催するため、父親も一緒に、家族揃って参加することが可能です。

現在予定されているのは、長崎の原爆経験者を訪ねる旅。2015年、原爆投下から70年を迎えるにあたり、改めて「平和とは何か」「歴史をどう伝えていくのか」を問い直すツアーになりそうです。
 
KURASOU.メンバーとご家族のみなさん
KURASOU.メンバーとご家族のみなさん

これらKURASOU.の活動に共通した大きな特徴は、「答えを提示しない」ということ。「答え」を教えるのではなく、それぞれの参加者が自分自身の”納得解”を導きだすことを目指し、講師やKURASOU.メンバーは、常に中立の立場で参加者と対話を重ねます。

そして発見したそれぞれの”納得解“から、実際に自分自身の力で小さなことから実践していく人々を増やすこと、その行動そのものが文化となる社会をつくること。これが、KURASOU.のミッションであり、目指す未来です。

「ちゃんと暮らす」ってどういうこと?
KURASOU. 藤岡聡子さん、齋藤愛さんインタビュー

KURASOU.は2014年3月に設立、立ち上げイベントである「第1回green mama-papa drinks TOKYO」から、正式に活動をスタートしました。

団体名の由来は、もちろん「暮らそう」。「ちゃんと暮らそうよ」というメッセージを込めて、アルファベットにドットが付けられているのだとか。でも「ちゃんと暮らす」って、どういうことなのでしょうか。活動に込めた想いは?代表の藤岡聡子さんと、立ち上げメンバーの齋藤愛さんにお話を聞きました。
 

KURASOU.代表の藤岡聡子さん(左)と、立ち上げメンバーの齋藤愛さん(右)

藤岡さん 私は親になった人々に、「みんな、本当はわかってるでしょ?」「子どもを通して社会が見えてるでしょ?」と問いかけたいんです。食も放射能も、今の世の中が抱えてる問題って、子どもを通して親が一番実感しているはず。

それをちゃんと自分自身でもう一度捉え直す勇気と、当たり前のことを仲間と話すような何か一歩、きっかけがあれば、という想いで「KURASOU.」と名付け、活動を始めました。

子どもというかけがえのない存在に巡り会って、初めて見えてきた食のこと、政治のこと、エネルギーのこと。親世代の方の中には、切実に危機感を抱いている方も少なくないのではないでしょうか。でも、子どもが産まれると、自分の自由に使える時間は極端に少なくなり、バタバタと家事と育児に追われる毎日。そんな生活に翻弄され、社会のことを考える時間がない、というのが現状でしょう。

でもそれは、本当は「考えないようにしている」だけなのかもしれません。きっかけさえあれば、「親になった人のポテンシャルはすごい」と藤岡さんは言います。

藤岡さん 私もそうなのですが、みんなどこかで自分の親の影響を受けていて、それがたとえ反面教師だったとしても、自分の中の見えない「軸」みたいなのが絶対あると思うんです。でも今はメディアの影響とか、情報が溢れすぎてしまっていて、それが見えなくなってきている。

そんな人たちが、周りに流されることなく「私はこう思ってるからこうする」みたいな意志をはっきり持てたらいいな、と。親になって世の中の問題を一番実感している人たちのポテンシャルはすごいと思う。本当に子どもたちの未来をつくっていくのって、子どもを授かった親が一番覚悟できるんじゃないかな、と思っています。

“覚悟”を持った親だからこそ、できること。慌ただしい子育ての日常から一歩抜け出して、子どもを預け、自分自身と対話し、向き合う時間を持ってみると、子どもができる前の自分とは違う、パワーに満ち溢れた自分と出会うことができるのかもしれません。
 
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そのために藤岡さんがKURASOU.の活動で用意しているのは“当たり触る”テーマ。

藤岡さん コンセントの先にある「エネルギー」とか、捨てたゴミのその後の「リサイクル」、罪を犯した人のその後を決める「司法」のこととか。いわゆる、世の中のブラックボックスになっているような、ドキッとするようなテーマをどんどん提示していきたいです。

そして、親になった人たちが社会の見えていなかったことをもう一度捉え直して、ワンアクションを踏み出す。「親になったら裁判員制度知らないとヤバいよ」とか、そんな会話が当たり前になって面白がって学べるような、そんなコミュニティになればいいな、と思います。

親の小さなアクションが、子どもたちの未来をつくっていくことにつながる。KURASOU.の活動は、親から子へ、そして未来へと想いをつないでいく第一歩を後押ししてくれそうです。

親から子へと、伝わる“軸”。

藤岡さんがこの活動の対象として「親」にこだわる理由。それは、ご自身の経験から、親の影響の大きさや、親としての責任を実感しているからだそうです。KURASOU.の立ち上げに至るまでの想いを聞きました。

藤岡さん すべては私の原体験からつながっています。私は小さい頃に父親を亡くしたり、母親との関係がうまくいかなかったり、いろいろな家庭のデコボコした経験をしていて。入れる高校がなくて、定時制高校の夜間に通っていました。

そこで出会ったのは、世の中で“底辺”と呼ばれているような人たち。部落の人や刑務所あがりの人、DVを受けてる人とか他の高校からドロップアウトした人とか、社会の枠に入り切らなかった人々と一緒の教室で、授業中もまさにカオスでした。私も黒板を背にしてずっと寝てました。

高校卒業後も、その方々とはしばらく友達付き合いが続いたとのこと。でも藤岡さんは高校生のときから、「彼らとは違う人生を歩むのではないか」と感じていたのだそうです。「彼らと私、何が違うの?」と考えた時、高校生の藤岡さんの頭に思い浮かんだのは、ご両親のことでした。

藤岡さん 私の家は、教育についてもすごく“軸”があったな、と感じたんです。母は食や暮らしをものすごく丁寧に整える人でしたし、父は医師でありながら弁護団を率いるような正義感の強い人でした。ちゃんと料理をつくるとか、ちゃんと家族とコミュニケーションをとることも、そう。ちゃんと自分で考えていろんなことを選択して、ちゃんと暮らしてきたな、と。

中学・高校と共に過ごした彼らとの違いは、おそらく親の考え方や育て方の違いだと思っていて。食べ物とか、エネルギーとか、生き方。親が信じて大切にしているものって、記憶にはない幼い頃から子どもに植え付けられていると思うのです。

親がどう考えるかによって、子どもたちに及ぼす影響は大きく違ってくる。それを実感しながらも、藤岡さんは高校卒業後、その“軸”とは、かけ離れた生活を送ります。

藤岡さん 親元を離れて社会人になってからは、仕事だけがわたしのすべてになりました。便利なもの、手間がかからないものを選択するようになって、私は暮らしのことなんてほっぽり出していましたし、キャベツとレタスの違いもわからないまま妊婦さんになってしまいました。(笑)

でも、幸運にも子どもを授かることになったときに、その想いが真逆になったんです。たぶんそれは、自分が影響を受けて来た親の“軸”が自分の中に戻ってきた感覚。子どもを産んだことは、私にとって100回転するくらい人生が変わった感覚で、「もう一回人生始まった」と心から思いましたし、もう一度ゼロからいろいろなことを知るべきだな、思いました。

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自分の中に戻って来たご両親から受け継いだ“軸”。それを自分の子どもにも伝えるために、藤岡さんは動き始めました。

お母さんが教えてくれたこと

出産を経験して、子育てを始めた藤岡さん。最初に感じたのは、「自分一人と子ども一人で生きていくんじゃないんだ」ということ。

藤岡さん 「もっといろんな人を巻き込む中心になりたい、ならなければいけない。この子のために」と思いました。それで、産後すぐに世代間交流を行うNPOの活動に携わって、かなり精力的に動き始めました。

そんな中訪れた突然の知らせ。お母様が末期のがんであることがわかり、藤岡さんは約2ヶ月の間、24時間介護と育児に追われる日々を送ることになりました。そして1歳を迎える直前の息子さんと一緒に、お母様を看取ることに。

藤岡さん 「これから新しい人生のスタート」と意気込んでいたときに母の死に直面し、あらがえない何かに対してものすごく不安にもなりましたし、ちゃんと生きてちゃんと暮らすってどういうことだろう?って改めて考えて、大きな壁にぶち当たったような感覚でした。

何かをゼロからやるっていうのはものすごく大きな意味を持つんだ、親となった人のパワーは強いんだ、ということを母が死をもって教えてくれたような気がして、その時に腹をくくりました。親となった人が、これからの未来をつくっていくんだ、と。

お母様の死に直面し、「親が社会の構造を理解した上で、何を考えて子育てをするのかが大事」と実感した藤岡さん。様々な出会いの中で同じ想いを持つ仲間と意気投合し、2014年3月、息子さんが1歳10ヶ月のときにKURASOU.を立ち上げました。
 
KURASOU.立ち上げメンバーの5人
KURASOU.立ち上げメンバーの5人

ほしい未来は、仲間と一緒につくる。

こうして始まったKURASOU.の活動。設立以来、毎月「green mama-papa drinks TOKYO」や「KURASOU.工房」といったイベントを開催し、藤岡さんは、参加者の様子から「今まで遠い存在だったものが、ぐっと近くなる体験を、間違いなく提供できる」と、手応えを感じている様子です。そんな藤岡さんに、活動を続けていく中で大切にしていることを聞きました。

藤岡さん 「小さなところから」ということです。放射線状に輪があるイメージで、一番はじめは家庭。自分が思う納得の範囲の暮らしをつくること。次に、今のKURASOU.のメンバーのハッピーを最大化したい。その次に、イベントの参加者のみなさんとか、集まって来てくれる人のハッピーがある。

身近な人のハッピーを最大化して、自分の、仲間の価値を最大化できるか、それが一番大事ですね。

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この言葉をよく表しているのが、メンバーのみなさんの活動への関わり方。KURASOU.では、メンバー5人がそれぞれマイプロジェクトを持ち、イベントやワークショップをオーガナイザーとして企画、運営します。そして、それぞれが他メンバーのプロジェクトを補完し合うことで、コンテンツが形作られているのです。

藤岡さん 今のメンバーにKURASOU.のことを最初に話したとき、「ひとりでやるんじゃない、欲しい未来は仲間と一緒につくるんだ」と思ったんです。

メンバーのみんなも私もそうなんですが、誰でも絶対、人よりも気になっていることがあると思うんです。まずはメンバー一人ひとりがマイプロジェクトを持って、何かコンテンツをつくりあげることができたら、それは完全にその人の付加価値になりますよね。

私はそうあってほしい、と思っていますし、こういう輪が広がればいい。KURASOU.に来てくれた人たちに「こういうマイプロジェクトを持っているから深めたい」と言われたら、「じゃあ、それやろう」という感じで、広げていきたいです。

実際、現在のメンバー5人は、インクルーシブ教育、エネルギー、リサイクルなど、それぞれに強い興味を持っているテーマがあり、それをKURASOU.のコンテンツにすべく、動き始めているのだとか。

長崎市出身の齋藤さんにとっては、そのひとつが「平和」だと言います。

齋藤さん 私の祖母は被爆していて、私は被爆三世なんです。小さい頃から当たり前のように平和教育を受けてきていたんですが、上京して初めて迎えた8月9日に黙祷しないことを初めて知ってびっくりしたんです。11時2分にサイレンが鳴って黙祷する。それが当たり前じゃないことが、まず衝撃でした。

それに、長崎では教科書に載っていないことも被爆者の方から聞いてきたんですが、東京に来て、それは当たり前ではないと知って……。日本国内での教育格差を肌で感じましたが、外国の方から見たら同じ日本人。「どうしたらいいの、これ?」ってずっと思っていました。

長年抱いていた「どうしたらいいの?」という想い。それが「動き出そう」という具体的な動機に変わったのは、お婆様の被爆の手記を読んだときでした。

齋藤さん 祖母が亡くなって手記を読んで、これを私で留まらせてはいけないと思いました。二度と繰り返してはいけないあの出来事がたった70年前に起きていて、さらに日本各地で起きた痛ましい歴史の上に今の日本があるということを、親世代・若い世代に伝えていかないと、恥ずかしい日本人になってしまうんじゃないかって。

だから、そのことを一緒に考える場、想いを馳せるだけでもいいんですけど、そういう場をつくれたらいいな、と思っています。

「平和」をマイプロジェクトにしたい、と語る齋藤さん

齋藤さんのマイプロジェクトは、8月、まずは平和をテーマにした絵を使ったワークショップという形で実現する予定。齋藤さんの自分ごとから始まった想いがどんな形になって人々の心に届くか、今からとても楽しみです。

メンバーそれぞれが場をつくり、人々の気付きのきっかけとなる。そしてまたそこに参加した人がマイプロジェクトを持ち、新たな場をつくる。そんな風にKURASOU.の想いや活動が広がり、みんなが「欲しい未来を自分の手でつくる」ことが“文化”となる日も遠くないかもしれません。

いつか、届けたい人のこと。

実は藤岡さんには、この活動に込めた想いを、いつか届けたい人がいます。それは、藤岡さんの中学校の時の記憶に遡ります。

藤岡さん 私が中学のときの友人で、ひとりだけ子どもを産んだ子がいたんです。同じ定時制高校に入ったんですが、彼女は2ヶ月で辞めて、そこから、私と彼女はまったく違う道を歩むことになりました。

私はどんどん社会に出てすごく楽しんでいたんですが、彼女は家に籠もりっきりになってしまった。16歳のときだから、辛かったんでしょうね、彼女は結局、育児放棄をしてしまいました。彼女の子どもは私も知っている男の子がちゃんと育てているんですが、彼女は遊び足りなくて、夜の世界に入っていったんです。


「green mama-papa drinks TOKYO」で活動に込めた想いを語る藤岡さん

藤岡さん 私は自分が母になったとき、その子のことを思い出して愕然としたんです。こんなに大変だったのか、あのとき彼女に何も言ってあげられなかった、と。

もちろん16歳の私には分かるはずもなかったんですが、「親って本当にやりがいがあって面白いねん」って伝えたい。いろいろ小難しいことを言いましたが、結局は親がひとりの女性、男性として人生を楽しめるような、そこに生きがいを見いだして、子どもに「そこに居てくれてありがとう」と言えるような、そんな未来があってほしい。

だから私はもっと発信力を持って活動を続けて、いつかその子にも、その子の子どもにも届いてほしい、と思っています。

いつか届けたい、その人のために。藤岡さんの想いは続いていきます。

あなたの、ほしい未来は?

最後に藤岡さんと齋藤さんに、それぞれのほしい未来を聞きました。

齋藤さん 「親って面白いじゃん!」「親になるって面白そうじゃん!」と思える人がたくさんいる未来になるといいな、と思います。

私は子どもを産んで幸せを感じながらも、人生で初めて思い通りにならないものに出会い、世界が狭くなった感じがして、もどかしさを感じていた時期がありました。でも今はKURASOU.の活動や夫との関わりから、親であることの意味や使命を感じると同時に、面白さや喜びも感じられるようになりました。

知ること、感じること、信じること。それを表現したり伝えることを当たり前にできる親になりたいし、子どもと一緒に共有できる親になりたい。そんな親の仲間がたくさんいる未来、つくりたいですね。

藤岡さん 「あなたはこれからどうしたいですか?」という問いにまっすぐ答えられる親を増やすことです。私が生み出したい、捉え直したい何かというのは、根っこの部分の「こころ」なんじゃないかな、と思っています。頭ではわかっている、でも動き出せないのは、その「こころ」の部分の問題なんじゃないかな、と。

KURASOU.で多くの人の考え方に出会うことで、自分の思考はシンプルになる。そうするときっと、「こころ」の在り方は変わると思うのです。「こころ」が変われば、信じることが強くなり、行動に変わっていく。そうやって親が動き出すことが当たり前になる、文化になるような未来。そうなったら、もっと面白いですね。

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ほしい未来は、みんな違っていい。答えはひとつじゃなくていい。
でも、一人ひとりが自分の言葉を持つこと、動き出すことで、ひとつの「軸」が生まれ、未来へとつながっていく。

あなたも子どもと一緒に、そんな未来を探しに出かけませんか?