代表的なクラウドファンディングサービスKickstarter(キックスターター)では、iPod nano用のウォッチバンド「TikTok」や「Wool&Prince」が開発した“100日間、洗わなくても臭わないシャツ”など、多額の資金調達に成功したプロジェクトがたびたび話題になる一方で、資金調達期間中に目標設定額を達成したプロジェクトの割合は43.82%(2013年11月18日時点)と、資金調達に至らないケースも少なくありません。
そこで、近々クラウドファンディングの実施を予定しているプロジェクトを集めた情報発信プラットフォーム「PreFundia」が誕生しました。
「PreFundia」は、KickstarterやIndiegogo(インディーゴーゴー)など、クラウドファンディングサービスを通じて、資金調達を予定しているプロジェクトの情報を発信するプラットフォームです。こちらのページから、メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを設定すれば、誰でも無料で利用可能。プロジェクトの概要や画像、クラウドファンディングの開始時期などを登録し、プロジェクトの告知を行う仕組みとなっています。
クラウドファンディングによる資金調達では、「調達開始時点で、どれだけ多くの人々にリーチできるか?」が成否を分ける大きなポイント。「Prefundia」は、クラウドファンディングの実施に先駆けた情報発信をサポートすることで、プロジェクトの認知度を上げ、ファン層を広げ、資金調達の成功につなげようとしています。
実際、米ニュースサイトTechCrunch(テッククランチ)の報道によると、2013年6月の開設以来、195のプロジェクトが「Prefundia」を利用し、うち71%のプロジェクトが資金調達に成功しているそうです。
また、「Prefundia」は、新しいプロダクトやサービスをいち早く知りたい一般ユーザーにとっても、貴重な情報源となるでしょう。このプラットフォームでは、「Newly Posted(新着プロジェクト)」、「Popular(人気プロジェクト)」のページから、気になるプロジェクトを閲覧できるほか、各プロジェクトの詳細ページの右上にある「NOTIFY ME」でメールアドレスを登録しておけば、プロジェクトがクラウドファンディングを開始した際、その旨をメールで通知させることができます。
クラウドファンディング発プロダクトの専門マーケットプレイス「Outgrow.me」のように、“ポスト・クラウドファンディング”をサポートするサービスのみならず、クラウドファンディング実施前のプロモーションやマーケティングを支援する「Prefundia」のような“プレ・クラウドファンディング”向けサービスが生まれることで、クラウドファンディングにまつわる一連のプロセスが効率化され、資金調達手段としてのクラウドファンディングの効果をさらに高めることができそうですね。