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電気を自分でつくる喜び、感じてみない? ミニ太陽光発電システムをみんなで組み立ててみた。

2013年10月14日に公開した記事を再編集してお届けします!

「わたしたち電力」は、これまで“他人ごと”だった「再生可能エネルギー」を、みんなの“じぶんごと”にするプロジェクトです。エネルギーを減らしたりつくったりすることで生まれる幸せが広がって、「再生可能エネルギー」がみんなの“文化”になることを目指しています。

グリーンズではこれまでミニ太陽光発電システムの組み立て“つないでみる”ワークショップを行ってきましたが、「持ち帰りたい!」という声が多数寄せられていました。そんな声にお応えしてグリーンズでは2013年9月に、“つくってみる”ワークショップを開催!

藤野電力の佐々木さんを講師に迎え、参加者みんなで協力し、ミニ太陽光発電システムをつくり上げました。

DIY感覚で電気を手づくり!

そもそも「ミニ太陽光発電システムって何?」という方もおられるかもしれません。一言で言うとそれは、出力が50Wのソーラーパネルとバッテリーなどを使った組み立てキットのこと。

ソーラーパネルで発電した電気は、電化製品を直接つないで使用することができます。どれぐらい電気がつくれるかというと、バッテリーにフル充電すれば、
・6WのLED照明やスマートフォンの充電なら30時間
・小型のノートパソコンなら4時間
(50Wのソーラーパネル、12V 32Ah/20Hr のディープサイクルバッテリーを使用した場合の目安)
ほどです。

この小さな「発電所」をつくって、持って帰って、使ってみよう!というのが今回のワークショップの趣旨です。DIY感覚で電気を手づくりするイメージですね。

わたしたち電力館に集合!

9月22日(日)の午後、7名の参加者が「わたしたち電力館」に集まってきました。それぞれ職業も年代も関心もばらばら。遠くは三重県・四日市市から参加してくださった方もいらっしゃいました!

実際につくって持って帰る人は3人。他の4人は見学したりつくるのを手伝ったり。一人で全ての作業をやり切るのはなかなか大変なので、何人かで協力して作業を進めます。

今回レクチャーをしてくださったのは藤野電力の佐々木博信さん。冗談を交えたアッパーな語り口に、参加者のみなさんも自然と笑顔がほころびます。

実は佐々木さん、電気関係の仕事をしているわけでもなく、特別な資格を持っているわけではありません。もちろん電気の仕組みやシステムを安全に組み立てるための知識はお持ちですが、その道の「プロ」というわけではないのです。「だからいいんですよ」と佐々木さんは語ります。

僕自身も電気を一から勉強し、ワークショップの進め方を修行して講師になりました。それは逆に言うと、他の人も講師になろうと思えばなれるということなんです。自分も素人のようなものだから、参加してくれたみなさんとはほぼ対等。一緒に組み立てを楽しみながら、こちらも学ばせてもらっています。

実際やってみると楽しい!

佐々木さんのお話の後、早速ワークショップ開始!電工ペンチというちょっと特殊なペンチを使って、ケーブルの被膜をむく作業から入ります。

中心を通る芯線を傷つけないようにやさしく、かといって力を抜き過ぎると被膜はむけず。余裕でできる人、やや手こずる人とさまざまですが、お互いに手を貸し合いながら、作業を進めていきます。

「自転車のチューブと同じ要領ですね」

組み立て作業は、プラモデルをつくる感覚に近いでしょうか。説明書の通りに、ケーブルを切って、つないでいくと、段々と完成形に近づいてくるのが実感できます。各機材がどんな役割を持っているのか、佐々木さんが逐次説明してくれるので、参加者のみなさんも一つ一つ納得しながら作業を進められたようでした。

「どれどれ〜おぉ!完璧!」

「パネルで発電した電気は、このケーブルを通ってバッテリーに溜まるのか~」。ケーブルを指でたどりながら、電気の流れを確認する参加者の方もいらっしゃいました。

普通、電力会社から電気を買ったときはコンセントに機材を差し込んで使うだけで、どうやって電気をつくっているのか、どこから電気が運ばれてくるのかが分かりません。しかし、ミニ太陽光発電システムは構成がとてもシンプルなため、どこで電気がつくられて、どうやって運ばれているのかが手に取るように分かるのです。「見えない」電気がまるで「見える」ようになってくるようです。

いよいよ完成!

さて、ワークショップの後半では次々と各機材をつないでいきます。前半で作業自体に慣れとてもスムーズ。作業を協力し合うチームワークも生まれ始めました。

「ちゃんと点くとうれしいなぁ」

全てのケーブルを接続し終えてソーラーパネルを裏返すとチャージコントローラーの「Charge」ランプが点灯、直流のLED電球をシガーソケットに接続すれば、灯りが点きました。無事システムが組み上がり、みなさんとてもうれしそうです。

「ミニ太陽光発電システムをつくると、電気を『愛でる』感覚が生まれてきませんか?」と佐々木さん。「あとはみなさん次第です」とワークショップの最後を締めくくってくれました。

部屋の照明に使ってもいいし、停電時の非常用電源として活用してもいい。庭先に置いておいて近所を通るおじさんが「何だこれは?」と聞いてきたときに得意げに説明するでも良いと思います(笑) ようは、これを持ち帰ったみなさんが自分で工夫し、自由に活用してほしい、ということです。使い方のアイデアをみんなでシェアしていきましょう。

実際にミニ太陽光発電システムを持ち帰った3組のみなさんはワークショップの体験をどのように受け取ったのでしょうか?

>三重県からお越しの3人

青年海外協力隊の活動でアフリカに行く予定です。電気の通っていない現地でソーラーシステムを活用できないかと思い、今日のワークショップに参加してみました。ただ、実際に持っていくのは難しいかな。しかし、電気について教える教材としては活用できるかもしれません。とても良い勉強になりました。(写真左の男性)

人材育成講師の男性

とてもわくわくしながら、面白く組み立てることができました。停電や災害時など、何かあったときに役に立つはずです。普段の暮らしの中でもどんな活用ができるか考えてみたいですね。

友人同士で参加されたお二人

今日は本当に楽しみにしてきました。慣れない作業は大変でしたが、みなさんの協力もあって無事完成させることができました。夢の太陽光生活にわくわくしています。一緒に活用する仲間を増やしたいですね。

ミニ太陽光発電システムを持ち帰った人が、発電ライフを楽しむ。その楽しみ方をシェアして、また仲間が広がっていく。そんなふうに、電気の手づくりが広がっていくと良いですね。みなさんもお近くで開催されるワークショップに参加されてみてはいかがでしょうか?

– INFORMATION –

6年ぶりの開催!
12月4日(日)ミニ太陽光発電システムをつくって学ぶワークショップ


グリーンズとしては実に6年ぶりに「ミニ太陽光発電システムをつくって学ぶワークショップ」を開催することにしました!
生団連をパートナーに迎えて展開している連載プロジェクト「わたしたちの暮らしを守るエネルギー」の一環で企画しています。自分の手で電気をつくりながら、わたしたちの暮らしについて一緒に考えましょう。

詳細はこちら