3.11以降ますます期待される自然エネルギー。ではエネルギーが変わると、私たちの食にはどんな変化が起こるのでしょうか?
フィンランドの「The Lapin Kulta Solar Kitchen Restaurant(以下、ソーラーキッチン)」はその名の通り、太陽光だけを使って調理する移動式レストランです。一体どんなレストランなのか、さっそくみてみましょう。
太陽光を使って熱を起こすコンロ
使うのは衛星アンテナのような調理器具ソーラークッカー。この中心に鍋やフライパンを置いて焼いたり、温めたりします。持ち運び可能なので、公園などある程度のスペースがあれば即興のキッチンをつくることも!
ちなみに太陽光で調理すると、火で焼いたときとは味や食感が変わるのだとか。今まで体験したことのない味と評判になっているそうで、一体どんなものなのか気になりますね。
ソーラーキッチンに必要なのは、もちろん太陽ですが、毎日晴れとは限りません。そこで快晴の時はバーベキュー、曇りの時はサラダなど、天気に合わせて料理を決めます。もちろん雨が降ると延期。当日になってみないとわからないドキドキを味わえるのと同時に、シェフもお客さんも、その日の天気を受け止める柔軟性が求められているのです。
シェフのアントさん。ワイルドです。
このプロジェクトは、フィンランドの料理人であるアントさん、スペインのフードデザイナーであるマルティさん、そしてビール会社であるラピンクルタの三者によって実現しました。キッチン、料理など「食にまつわることと自然との関わり方を再考すること」を目的とした活動の一環なのだそう。
料理のためのエネルギーとして太陽光を使うことで、自然と関わりながら生きていることを再認識させてくれるソーラーキッチン。あなたもぜひ体験したことのない味を体験してみませんか?
(Text: 中楯知宏)
[via David Report]