音楽はひととひとをつなげる不思議な力を持っています。グリーンズでも以前、ピアノと自転車が合体した「PIANO BIKE」など、ユニークなストリートミュージシャンを紹介しました。
今回は、まち行く人々がソーシャルメディアを使って、気軽に参加できてしまう、新感覚ストリートミュージックをご紹介します。
新感覚ストリートミュージック「Stanley」
一見、普通のピアノに見える楽器「Stanley」。実は、曲に会わせて自動で鍵盤を動かし音を出す装置が中に入っており、いわば”ピアノ・ジュークボックス”なのです。
これは、”Art for All(芸術を全ての人に)”をモットーに掲げて活動するNPO「SING FOR HOPE」のプロジェクトの一つとして作成されました。
今年6月にニューヨークのソーホー地区に設置され、ソーシャルメディアを通じて曲のリクエストを受け付けて演奏するという、世界で初めて観客とコミュニケーションをする楽器としてデビューしました!
音楽データはあらかじめUSB MIDIファイルに登録してあるので、今のところ数百曲が演奏可能。今後はリクエストに応じて曲を増やしていくそうです。
曲のリクエストにはTwitterを使います。やり方は簡単で、StankeyのTwitterアカウント@stanleypianoに返信する形で、演奏してほしい曲のリクエストを送るだけ。しかも、リクエストされた曲が演奏される時にTwitterでお知らせしてくれるという便利な機能もついています。
TwitterでMiracles Clubの曲をリクエスト!
思い出の曲をBGMにプロポーズしたり、懐かしい歌を友人同士で合唱したり、その使い道はいろいろ考えられそう。人前で楽器を演奏したり歌を歌うのは恥ずかしいという人でも、これなら気軽に音楽でのコミュニケーションを楽しめそうですね。
ニューヨークのソーホーに登場したStanley
「SING FOR HOPE」の創設者であるCamille ZamoraさんとMonica Yunusさんは、モットーである”Art for All(芸術を全ての人に)”について、以下のように語っています。
ニューヨークは芸術家が集まり、文化活動組織やアートプロジェクトが盛んに行われています。(中略)SING FOR HOPEはただの大規模なアートイベントではなく、この街への贈り物として、人々の芸術への関心を喚起し、芸術をシェアし、個々人のもつクリエイティビティーを活かす活動をしているのです。
”Art for All”という取り組みを、テクノロジーの力を借りることで上手く”自分ごと”にした「Stanley」。あなたならどんな曲をリクエストしますか?
(Text: 阿部星渚)
[via psfk, stanleypiano.com,dk,The Inspiration Room,PR Newswire]