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カンヌ・クリエイティビティ祭2012の社会派クリエイティブ受賞作品を紹介(3)

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カンヌクリエイティビティ祭2012受賞の社会はクリエイティブシリーズ、今回でダイレクト・ライオンは最後になります。すぐに実行できて、すぐに行動を促す。まさにダイレクトなアイデアが光っています。


●THE EMPTY CARTS PROACTIVE EXHIBIT
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イスラエルでは、約20万世帯がユダヤ人の大祭で食事にありつけないことが問題になっていました。そこでイスラエルの人たちにとって大切な場所であるRabinSquareという広場に、大祭の1週間前の3日間にわたって、20万世帯分の食事が入るショッピングカートを展示しました。食料品の寄付を呼びかけるメッセージが書かれた空のカートにはたくさんの食べ物が集まり、多くの人が大祭に食事を楽しめる結果になりました。

●Small Business Gets an Official Day

日本でもそうですが、大手のチェーン店やショッピングサイトなどに押されて、町の小さな小売店は売り上げ不振にあえいでいます。そんな小売店を盛り上げるために、アメリカン・エクスプレスは、クリスマスシーズンの始まりでいちばん買い物が増えるブラックフライデーの次の日を“Small BusinessSaturday”という特別な日にしました。この企画に賛同する小売店は、店頭の販売促進ツールをもらえたり、ソーシャルメディアで簡単に宣伝できるシステムが使えるようになる仕組みを提供したのです。地元でお買い物をすればお得になるこのキャンペーンは地方自治体からも支持され、全米を巻き込む社会的なムーブメントになりました。

●The Bluemotion Label

南アフリカでは、雑誌の約77%がリサイクルされずにゴミとして捨てられてしまっていました。車の環境性能を高めるブルーモーション・テクノロジーを進めているフォルクスワーゲンは、リサイクル会社への住所が書かれたステッカーを配布。読み終わった雑誌にそのステッカーを貼ってポストに入れると、雑誌がリサイクルされるという仕組みをつくりました。この取り組みで雑誌のリサイクル率が高まったのはもちろん、リサイクルそのものへの関心も高まりました。

●The Trojan T-Shirts

ドイツでは排外的なネオナチが増える傾向にあります。ネオナチをやめさせる団体は、果敢にもネオナチ政党の野外イベントに乗り込みました。といっても、反対運動などではありません。「筋金入りの反逆者。国家と自由」という、血気盛んな若いネオナチが好みそうなメッセージのTシャツを配ったんです。さらに、ただのTシャツではありません。洗濯すると、ネオナチ寄りのメッセージが消え、違うメッセージが現れます。「このTシャツだって変われたんだ。あなたも変われる。過激な右翼活動から抜け出すことを、私たちは手助けします」。驚いて心理的なガードが外れているときにメッセージを叩き込むようになっているんですね。このTシャツ戦略はメディアで話題になり、活動への問い合わせも増えたとのことです。

●iFOLD

インドのインターネット人口はわずか4.5%にすぎません。その他の圧倒的多数の人はネット以外の通信手段を使っているため、たくさんの紙が使われています。少しでも紙の使用量を減らし、森林伐採を減らすために考えられたのが「封筒を小さくする」というアイデアでした。本当に小さなアイデアですが、人口が多いインドでこれを実行すれば大きな効果が得られます。まずボーダフォンが500万人以上のユーザーに送る請求書と封筒を小さいものに変えました。その結果、木で換算すると毎月800本もの紙を節約することができました。この取り組みはコカコーラやケンタッキーフライドチキンに広がるなど、大きな動きになっていきました。

●LOVE PARKING CAMPAIGN

韓国のショッピングモールでは、カートを借りるのにデポジットで100ウォン払う仕組みを取り入れているところが多くあります。カートを戻したあと100ウォンは戻ってくるのですが、たいしたお金ではないので、そのままお財布に戻らず放っておかれる100ウォンが多いそうです。そこで慈善団体は、この行くあてもない100ウォンを寄付に回すアイデアを考えました。駐車場に、車を探す目安になる巨大なボードを作成。そのボードには貧しい国の子どもたちの写真が載せられています。そしてその下には募金箱とQRコード。そしてカートに、戻ってきた100ウォンでの募金をすすめるメッセージをつけたのです。こうするこで、それまで無駄になっていたたくさんの小銭が寄付にまわり、またQRコードをスキャンして団体のHPまで誘引できるようになりました。

●A Liter Of Light

フィリピンの貧困地区では、長屋のようにひしめいたバラックの中で人びとが暮らしていました。採光などを考えずに建てられたバラックは昼間でも日光が入らず、たくさんの人が家事や勉強がしずらく困っていました。その問題を解決するためにMyShelter財団は、MITの学生と共同で、ペットボトルを使った照明を開発。その仕組みは簡単なもので、トタンの屋根に穴を開け、そこに水の入ったペットボトルを挿し込むというもの。この仕組みで、多くの部屋が太陽の光に照らされることになり、生活の向上につながったそうです。

次回はプロモライオンの受賞作からご紹介します。お楽しみに!

(翻訳協力:Yumiko Nakajima

※これまでに紹介した広告と重複するものは省いてあります。