昨年、3月11日の震災後の宮城でのボランティア活動をきっかけに、2012年2月に立ち上がった非常食の定期購入サービス「yamory」。そのyamoryが、9月1日の「防災の日」に合わせて、新しいプロジェクトをスタートさせます。
新プロジェクト着想までの流れ
震災に備えることが大切だとはわかりつつも、どうしても実際の状況を想像できる人は多くはありません。そうした人たちが、震災の状況をイメージできるようにすること。それができれば、防災への意識も高まることにつながるのでは、そう考えたことが、今回のプロジェクトの始まりでした。
新しくスタートするプロジェクトは災害が起きるとどうなるか、具体的に自分でイメージできるような仕掛けを目指したカードゲーム。ごきぶりポーカー、カタン、パンデミック、人狼など、アナログゲーム好きだというyamory代表の古川さん。
様々なアナログゲームから参考になりそうなルールを探した結果、お伽話をみんなで作っていく「Fabula」というゲームの形式を参考にすることにしたそうです。
災害状況を的確にイメージする力『災害イマジネーション』
古川さんは、カードゲームのルールを考える中で、上記のFabulaのほかにも、東京大学防災系研究室である目黒研究室で開発された「目黒巻」というツールを参考にしたそうです。目黒巻とは、「災害時の状況を自分自身の問題としてイメージするトレーニングツール」。災害の起きた状況を的確にイメージする力、災害イマジネーションを高めるためのツールです。
目黒巻を開発した当時の学生の方や、現在目黒巻をテーマに研究をされている方にもヒアリングに行ったそうです。目黒巻を用いてイメージトレーニングに取り組むことで、防災対策のために何をしなければならないかが見えてくるということはあるが、取り組むまでが手間なのが課題、ということを聞き、ゲーム形式であれば目黒巻と同様の効果が、より気軽に得られるのではないかと考えたんだとか。
想定外の事態を想定内のものにするために
企業で行われる避難訓練なども、ただ避難マニュアルを把握し、その内容の確認にとどまるのではなく、想像力を働かせ、想定外の自体に対処できるように自分で考え、行動できるように訓練することに重きを置くようになっているそうです。想定外の自体の発生をゼロにできるわけではありませんが、この訓練により想定外の事態に備え、その発生を減らすことができるようになります。
現在、このyamoryの新プロジェクトはCAMPFIREで資金調達中です。震災に備える上で大切な想像力を養い、想定外の事態への対応力を身につけるために必要なプロジェクト。ぜひみなさんの応援を!
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