先日、greenz.jp記事「詰め替え用容器をお忘れなく!エコな石けん・洗剤のリフィル専門店『Soap Dispensary』」をご紹介しましたが、「詰め替え式って、石けんや洗剤以外にも使えるんじゃないの?」とお感じになった方、いらっしゃいませんか?
実は、私もその一人。「すでに、他のジャンルでも、このアプローチが活用されているんじゃないかな〜」と思っていたところ、スーパーマーケットチェーン「Whole Foods Market」のロンドン・ケンジントン(Kensington)店で見つけちゃいました!
Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)は、米テキサス州を本拠地とする、スーパーマーケットチェーン。地元で収穫された野菜・果物をはじめ、オーガニック系の食材や日用雑貨の品揃えが豊富なことで知られ、飼育方法に応じた独自の食肉格付け制度「Animal Welfare Rating」を導入するなど、食のトレーサビリティにも積極的に取り組んでいます。
さて、ロンドン・ケンジントン店も例にもれず、2フロアにわたる大きなスペースには、近郊で収穫された野菜・果物が陳列されていたり、オーガニックコーヒーの試飲コーナーやオーガニックコスメのみを扱った化粧品コーナーがあるなど、日本のスーパーではあまり見かけない店づくりとなっていましたが、中でも、私が関心を持ったのは、お酒コーナーにあった「詰め替え式のビール」です。
専用の空ビール瓶を購入し、好きな銘柄のビールを入れてもらうという、とてもシンプルなシステム。もちろん、飲み終わった後の空瓶は何度でもリユースでき、お店に持参すると、その中に、ビールを詰めてくれます。
日本でも、地元のおなじみの”酒屋さん”が各家庭を出入りし、ビールやジュースを配達していた時代は、酒屋さんが、新しい商品と入れ替えに、空瓶を回収してくれていましたし、近年は、地方自治体も、ペットボトルや空き缶とともに、空瓶の回収を進めていますが、この詰め替え式ビールは、瓶そのものを何度も使うという点で、これらとは少し異なるアプローチですね。
ユーザにとっては多少手間がかかりますが、回収した空瓶を工場などに持ち帰る輸送コストや、業務用洗浄機で洗ったり、粉砕してリサイクルするといったプロセスで消費される電力をかんがみると、省エネルギーで環境負荷の低い方策かも。また、「使えるものは、繰り返し何度も使う」という行動が習慣化されることによって、ヒトのライフスタイルにサステナブルな影響を与えてくれそうです。
ロンドン・ケンジントン店でも運用されていた食肉格付け制度「Animal Welfare Rating」の記事を読んでみよう。