11月のTOKYO DESIGNERS WEEK 2011も大好評でしたが、今回はDutch Design Weekに出品された子ども向けの家具をご紹介します。
オランダ=風車というイメージを浮かべる方も多いと思いますが、こちらはその伝統的な風車で使われていた木材を生かしてつくられています。
オランダのデザイナーBo Reudler Studioによるこれらの手づくり家具は、椅子、テーブル、揺り木馬、手押し車、揺りかごの5種類があり、どれも頑丈なオーク製。
パーツの一つ一つの大きさや厚さが違う木材を切り出したまま使うことによって、木の優しさや美しさを伝えたかったそうです。
私たちの暮らしを支えるために、ずっとオランダの大地を吹きわたる風を受けてきた風車。その地元を代表する景色の一部が、家具として暮らしの風景になる。
廃材を利用して新しいものを作るアップサイクルが広がっていますが、そこには何か、心に響く大切なストーリーが隠されているような気がします。ヨーロッパの童話に出て来そうな形にも、遊び心が掻き立てられますね!
アムステルダムを拠点に活動するBo Reudler Studioは、ストーリー性のある家具を通してイマジネーションを喚起するような、さまざまな変わった形の家具を制作しています。
ピカピカの新しい家具も素敵ですが、思い出のつまった何かの第二の人生としての家具は、特別な意味を持つからこそずっと大切にしたいと思うはず。それは個人単位だけでなく、コミュニティ単位でも共有できそうな価値観だと思います。
近頃の断捨離ブームで、何が自分にとって本当に大切なモノなのか、モノとの向きあい方が変わってきているように思います。このようなそもそも”断捨離されないデザイン”が、もっと増えていくといいですね。
(Text: 手塚芳子)
[via:Dezeen magazine]
TOKYO DESIGNERS WEEK 2011に出品されたストーリーを持った家具!