この鍋のような形をした容器、一体何だと思いますか?
実はこれ、太陽熱を利用して雨水をきれいにする浄水器なんです!
素焼きの浄水器”Eliodomestico“は、きれいな飲み水が手に入りにくい場所に住む人々のために考案されました。その仕組みはとっても簡単。太陽の当たるところにこれを置き、水を入れて放置するだけ。
鉄でできた蓋の部分は太陽光で加熱され、中の水は蒸気に変わります。下の容器へ伸びるノズルを通って冷やされた蒸気はきれいな水として流れ落ちるという仕組み。これで汚れた水から1日5リットルの飲料水をつくることができるのです!
持ち運びできる容器は現地の文化にならって、頭の上に載せられるようにデザインされています。
見た目もおしゃれなこの浄水器は、イタリア人デザイナーのガブリエル・ディアマンティ氏が手掛け、かの有名ブランド「エルメス」の財団によるデザインコンクール「エミール・エルメス賞」でも、ファイナリスト作品として選ばれました。
モノとしての素晴らしさだけでなく、「地元の職人さんでも作れるように」と作り方がオープンに公開されているのも評価のポイントです。
素材はローカルで手に入るもの、エネルギーは自然の力。身の回りに既にあるものをデザイナーのセンスで再編集したこれからの浄水器。途上国に限らずどこでも、活躍の場が広がりそうです。
(ライターインターン・木村絵里)
[via CORE77]
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