病院にいる子どもたちは、病気だけでなく、孤独とも戦っています。友だちと同じように家族といっしょに暮らすことも、みんなと遊ぶこともできない子どもたち。彼らにとって、物語はお楽しみ以上の心の支えになります。
病院にいる子どもたちを元気づける活動をしてるブラジルの「Viva e Deixe Viver」というNPOは、病院での読み聴かせなどの活動を広めていく寄付を募るために、ちょっと変わったダイレクトメールを送りました。
そのダイレクトメールは、市販の薬のパッケージのような形をしています。でも、薬の名前が変わっています。「三匹のこぶた」、「赤ずきん」、「眠れる森の美女」…。
箱を開けてみると薬のようにカプセルが入っているのですが、そのカプセルの中には10章に分かれた物語が入っているのです。そして、「薬は治してくれる。物語は助けてくれる。」というこのNPOのステートメントと、援助の必要性が伝わるようになっています。
チャーミングでエモーショナルなこのダイレクトメールはブラジルの主要企業300社に送られ、寄付を大幅に増やすことに成功しました。
捨てられない形と、無視できないメッセージ。心を動かすダイレクトメールには、心から子どもたちを思う気持ちがこもっていますね。