GUCCI、イブ・サンローラン、PUMA、ボッテガ・ベネタ…などなど、世界に名だたるビッグブランドの数々を擁する仏・PPRグループが、グループ内でサステナビリティを推進するグループイニシアチブ『PPR Home』を発表しました。
「新しいCSRのスタンダードを拓き、新しいビジネスパラダイムを築き上げる」と、同社CEOのピノー氏は強い意欲を表しています。
巨人的コングロマリットだけに投入する予算の額が半端じゃない、毎年1000万ユーロ(およそ11億円)!具体的には下記のような取り組みが進められています。
・Cradle to Cradle® という「ゆりかごからゆりかごへ企業認証」を行う機関とパートナーシップを結び、『クリエイティブ・サステナビリティ・ラボ』というイニシアチブ本局を社内に設立。そこで生まれたクリエイティブなエコ・アイディアを傘下ブランドにて多面的に展開する。
・同社は2010 年度の世界全体での二酸化炭素排出量 98,729トンのカーボンオフセットを達成しており、また、米・Wildlife Works 社がケニヤで推進するREDD(森林減少と森林劣化に由来する排出削減)プロジェクトからカーボンクレジットを購入する。
・世界初の「環境損益計算書」を導入するなど、グリーンシフトを進めるPUMAの取り組みを積極的にサポートする。
PPRグループは10年以上前から、傘下ブランドを含めたグループ全体でサステナビリティを推進していました。今回の発表は同社がますます積極的にエコに取り組んでいくという決意表明なのですね。
Clever Little Bagの紹介動画
取り組みの一例として、『Clever Little Bag』を見てみましょう。
世界中に流通するからこそ、廃棄されてしまう靴の箱の量は半端じゃありません。少しでもゴミを減らすため、2,000以上のアイデア、40以上のプロトタイプ制作を経て完成したこの箱、素材となるダンボールを65%削減できただけでなく、そのまま持ち手が付いていて持ち歩けるので紙バッグの利用をを8500トンも削減できました。この改良のノウハウが、他のブランドにも応用されていくわけですね。
ラグジュアリーブランドが引っ張るこれからのCSRがどのように業界のスタンダードになっていくのか、今後の展開に注目です。
[via inhabitat]