アディダス(Adidas)、ギャップ(Gap)、リーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co)、ナイキ(Nike)、パタゴニア(Patagonia)、ニューバランス(New Balance)、エスプリ(Esprit)。いずれも、日本でもおなじみのグローバルなアパレル企業ですが、さて、これらの共通点とは、いったい何でしょう?
答えは、「Sustainable Apparel Coalition」の会員企業であること。環境にやさしく、持続可能な業界づくりを目指し、前述の企業を含め、30社以上のアパレル企業がこの団体に集まりました。
そもそも、「Sustainable Apparel Coalition」は、2009年、パタゴニア(Patagonia)とウォルマート(Walmart)が提携し、サプライチェーンの持続可能性に対する評価ツールの作成に取り組んだことからはじまった動き。両社は、アパレル・フットウェア業界全体に向け、より広い範囲に持続可能性を評価するための業界標準ツールを作ろうと、12社に「Sustainable Apparel Coalition」の設立を呼びかけました。
この動きは、アパレル業界内で急速に拡大。現在、会員企業数は30を超え、水やエネルギーの消費量、温暖化ガス排出量、廃棄物量などを測る、アパレル業界のためのサプライチェーン評価基準「Sustainable Apparel Index」の策定に取り組んでいます。
各社が、サプライチェーンに関するデータを収集し、情報を共有し合っているほか、Nikeが自社製品に導入している「Nike Considered Index」やウォルマートのサプライヤー評価基準「Supplier Sustainability Assessment」などの事例も積極的に活用。
このほど、「Sustainable Apparel Index」のパイロット版(ver.1)がまとめられました。2011年4月から会員企業で試運用をスタート。今後、適宜チューニングを行い、12月末までにこの改訂版をリリースする方針です。
「Sustainable Apparel Coalition」の取り組みは、環境にやさしく、持続可能なアパレル業界づくりの第一歩。目指すべき姿を実現するまでには、まだ道のりがありそうですが、アパレル業界全体が一丸となって、着実に前進しているひとつの証ではあるでしょう。各社の取り組みとこの動きがどのように連動していくのか?という観点からも、今後の動向に注目ですね。
[via FAST COMPANY]
「Sustainable Apparel Coalition」の「Sustainable Apparel Index」(ver.1)の内容を見てみよう。
Nikeのデザインツール「Environmental Apparel Design Tool」について調べてみよう。