イギリスのアート専攻の学生Ben Huttlyは、かねてよりガーデニングと環境問題について考えていました。ある日、スーパーマーケットで野菜売り場を見ていた時に、野菜やフルーツをスーパーで買っているから問題が起こるのであって、みんなが自分で食べる物を自分で育てるようになれば、問題は解決するのではないかとひらめきました。
そこで考案されたのが、この野菜やフルーツのためのパッケージ(紐とタグ)です。このパッケージは、そのまま土に埋められるように、生分解可能でリサイカブルな素材でできています。タグの文字はレーザーカットで表現し、インクを使用していません。しかも、このタグには種が貼り付けてあり、このまま土に埋めるとなんと野菜が育てられるのです。
最初に問題意識があり、問題を解決するアイデアを思いついたところから、それを実現するために有効なコミュニケーションは何かと考えを巡らせ、きちんと昇華させて、実際にプロダクトを作るところまで実行しているところが本当にすばらしいです。
問題意識を持つことも、それについて考えることも、どちらもとても大切なことですが、世界を変えるにはやっぱり実際にアクションを起こすことが必要だと、改めて教えてくれます。
それに、パッケージはすべてが実用的でありながら、デザインがおしゃれなところも素敵です。こんなパッケージなら、思わず手に取って買いたくなってしまいそうです。環境問題だけでなく、マーケティング問題まで解決してくれそうな、秀逸なパッケージデザインですね。
(via PSFK)
こちらはグッドデザインな牛乳のパッケージ