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“街を舞台に冒険できる!?” フランスで人気のリアル宝探し「Ciste」

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こんにちは。これからgreenzで記事を書かせていただく、フリーライターの小野美由紀と申します。

ジャンルにこだわらず、“あやしげなきらめき”あるムーブメントや海外のニュースをお伝えしてゆきたいと思います。よろしくお願いします。

子供の頃、宝探しや秘密基地ごっこに胸を躍らせた事のない人はいないでしょう。大人になった今でも、その頃のワクワクした気持ちを取り戻したいと思うのは、日本人だけではありません。

“Ciste(シスト)”はフランスで人気の「リアル宝探しゲーム」です。

だれでも無料で参加できるこのゲームは、各都市の有志によって運営されています。遊び方は簡単。Cisteのウェブサイト上に掲載された、宝のありかについてのヒントを頼りに、街や森の中を歩き回り、隠された宝物を探し出します。宝物は、ちいさなタッパーウェアに、紙切れに書かれたメモと一緒に入っています。珍しいものでも、価値あるものでもありません。

ルールは3つ

  • 宝探しに参加する時は、次の宝物になるようないくつかの物を持って出かける事。
  • 宝物を発見した人は、Cisteのウェブサイトのコメント欄で報告する事。
  • 自分が宝物をゲットした後は、次の人のために、自分が用意してきた宝物をタッパーに入れて、元の場所に戻しておく事。
  • 期間が終わると、タッパーは回収され、違う場所に隠されてまた新しいゲームが始まります。また、誰でも宝物を隠す「仕掛け人」になって、Cisteを始める事ができます。

    家族向きのCisteもあり、こちらは子供向けのヒントが用意されていて、親子で楽しめる内容だそう。すでにフランスでは家族や友達同士のポピュラーなイベントになっていて、人気マンガ家による、Cisteを題材にしたマンガが出版されているほど。


    Ciste 2945 – La ciste de Guillaume
    アップロード者 insomniak33. – 人、家族と友人の動画をご覧ください。

    映画「アメリ」でも、アメリが古い宝箱をアパートの壁の中から発見して、持ち主を探すシーンがありましたよね。あのシーンのように、謎めいていて、誰が置いたかわからない魅力的な宝物を探し出す、ワクワクする冒険を、家族や友達と体験できるのです。

    日本でも今、イベント会社が手掛ける宝探しイベントが、じわじわとブームになりつつあります。また、11月中に開催されていた芸術祭「F/T(フェスティバルトーキョー)」の参加型演劇「完全避難マニュアル」は、山手線沿線の各駅に一つ設置された「避難所」(どんな場所かはたどり着くまで秘密)を、ウェブ上の地図を頼りに巡るというイベントでしたが、一カ月の間に約2300人もの人が参加したそうです。

    考えてみたら、今はどこかに出かける前に、行き先についてのどんな情報もネットで手に入ってしまいます。レストランのメニュー、遊園地のアトラクション、珍しいお店・・・。偶然知らない場所にたどり着く喜びって、ネット環境に浸っている事で、実は軽減されているのかも。

    日本でも各地でCisteのウェブサイトが立ちあがっている模様。東京ではこちらにて11月14日からスタートしているようです。(沖縄はこちら:http://cisteokinawa2010.ti-da.net/c153759.html

    団地ごとや、市区町村単位など、地域密着型のシストなら、新しい交流が生まれるかも。また、Twitterで参加者が連絡を取り合いながら探したり、IPhoneのGPS機能でより手軽に参加できるかもしれません。

    WEB上からスタートして、「未知の場所に出会う」喜びが味わえる、「行き先不明型イベント」は今後ますます人気が高まりそう?