『生きる、を耕す本』が完成!greenz peopleになるとプレゼント→

greenz people ロゴ

「グリーンな子育て」でエココロと初コラボ!green drinks Tokyoレポート(2/18)

greenz/グリーンズ green drinks Tokyo 2010/02/18

いまや世界 600ヶ所で行われる、グリーンなキーパーソンが集まるネットワーキングパーティーGreen Drinks。greenz.jpでは、このGreen Drinksの東京版green drinks Tokyo を毎月第2木曜日に開催しています。green drinks Tokyoについてもっと知りたい!という方は、コチラ

2010 年2月18日(木)のgdは、働く女性のための環境ライフスタイル誌 『エココロ』 とgreenz.jpの初コラボレーション!テーマは「グリーンな子育て」です。夜7時を過ぎると、会場の六本木ARK HiLLS Cafeには参加者がぞくぞくと集まってきました。また、お子さんがいて会場に来れないパパやママのために、Ustreamでgdを生中継!おうちにいながら家族と一緒に参加出来ると大好評で、暖かいコメントも沢山寄せられました。

今までとはちょっと違う、なごやかなgdとなりました。

【テーマ】

2 月のテーマは「グリーンな子育て〜子どもから学ぶサステナブルな社会のつくり方〜」です。雑誌 『エココロ』 48号(2月20日発売)の特集「育てる、みんなのコドモゴコロ」との連動企画として、トークセッションを行いました。ゲストは、子どもが生まれたことをきっかけに、日々の暮らしから仕事の内容まで、グリーンにシフトした先輩パパとママ。トークを通じてグリーンな子育てについてや、サステナブルな社会の作りの方を探っていきます。パパママだけではなく、子育てについて考えるキッカケのない人達にも(むしろ、そういう人達に!)ぜひ聞いて欲しい内容でした。

【企画協力】

株式会社エスプレ(『エココロ』 )

【ゲストプロフィール】

左からgreenz松原、丹羽順子さん,阿部元博さん

左からgreenz松原、丹羽順子さん,阿部元博さん

丹羽順子さん(KOKO)/にわじゅんこ
鎌倉在住、1児の母。フリーランスのサステナビリティー活動家
ブログ:http://www.junkoniwa.net/
twitter @junkoniwa
阿部元博さん/あべもとひろ
一児のパパ。15年間avexでエンタテイメント業務に関わり、2007年ハートセイバーincを起業。コンテンツマネジメントを中心に活動。子供ができたことをきっかけに、「子供」と「みどり」と「和の心」をフィールドにした株式会社和大地に参加。“みどりの友だちを作ろう”をコンセプトに、泥遊びをしながらのこけ玉づくりをする“The Green Friend Project”を展開中。

まずは自己紹介を兼ねながら、今のプロジェクトを立ち上げるまでの経緯を伺います。

TRF の初代マネージャーをこなし、浜崎あゆみさんのコンサートやa-nationというフェスの立ち上げも行ったという華やかな経歴を持つ阿部さん。働き盛りの頃は、6個ある子会社のうちの4つで役員をやっていたそうです。それを一気に辞め、奥さんがキッカケで始めたのが、苔玉づくりを通じて土で遊ぶ楽しさや植物を大切にする心を育てる “The Green Friend”プロジェクトだと言います。

“The Green Friend Project”の苔玉

“The Green Friend Project”の苔玉

「苔玉は、土をこねて中に苗木を入れ、苔をつけていく。そうやって、一つの植物を、生きものを作ってしまうんですね。だからこそ、水をあげなければいけないし風通しや日当たりにも気を配らないといけない。ちゃんとやらないと枯れちゃうんです。愛情を注がなければ育たない。こけ玉を通して、自然や命の大切さ、愛情を学ぶのです」

子どもの目線を通して苔玉を見たときにひらめいたこのアイディアは、こどもだけではなく、沢山の大人を巻き込みながら活動の幅を広げています。

そしてもう一人のゲストは今回gd初参加という丹羽さん。「参加したかったんですが、こどもとの時間を大事にしたかったのでなかなか参加できなかったんです。今日は、カメラの向こう側で娘も見ていると思います」と笑います。実は今回のgd、子育てがテーマなのに夜だと参加できない…と言うパパママのために、Ustream中継を行っていました。 会場に来れなかった親子から「晩ご飯作りながら見ています!」などの嬉しいコメントも頂きました。

丹羽順子さん

丹羽順子さん

子育てについて尋ねると、「何をおいても最初の3年間は毎日がミラクルで、もう魔法にかかったような日々なんです。子育ては一番神聖な仕事でもあるし、人生に色々な気づきをもたらしてくれます。こどもから学ぶ事って、本当に多いんですよ。だから、まだお子さんがいらっしゃらない人にもおめでとうございます!と言いたいです。これからもっともっと人生がバラ色に楽しくなることが待っているんですから。新しい世界をお楽しみに!ワクワクすることが沢山ありますよ」と目を輝かせます。

もともとはキャリアウーマン、テレビ局の報道記者だった彼女。今までスピード・効率重視の生活を行っていたのが、こどもが出来てから生活がとてもスローになったと言います。「自分がコントロール出来る範囲外なんです。何世代も受け継がれてきた命の繋がりが、私の中でどんどん育っていく。 それまでは、合理的で効率重視だったのが、すごくスピリチュアルになりました。 私の人生になかった大きな気づきを与えてくれたんです」

こどもが与えてくれる「気づき」。阿部さんにもそのエピソードを伺ってみました。「自分のこどもだけじゃなくて、地域のこどもを見る目がすごく変わりましたね。電車やバスで、席を譲ったり助けてあげられるようになったんです。昔は照れくさかったことが、自然と出来るようになっちゃうんですね」と話す阿部さん。「子どもが出来てから、変わりましたね。いやー、昔の僕が見たら一番びっくりすると思いますよ。こういう所で喋るなんて」

阿部元博さん

阿部元博さん

「家にいると嫁の方が強いんですよね」と語る阿部さん。確かに、男性が育児に参加するってなかなか難しいかもしれません。ですが最近は、イクメン主夫など、育児に積極的に参加する人も増えてきており、育児スタイルがどんどん変わり始めています。

そういう視点から見てみると、丹羽さんのカップルの育児スタイルもとてもユニークです。それは、ジョンレノンがとった「男性が仕事を辞めて育児に専念する」というスタイル。丹羽さんのパートナーも「おれは3年間ジョンレノンになって、子育てに専念する!!」と仕事を辞め、子育てを楽しんでいるのです。「パパはジョンレノン」というタイトルで、フジテレビのベイビーStyleという番組にも出演しました。

「娘と一緒に楽しい時間を過ごそう。こういう気持ちをパートナーとシェアしながら子育てをしています。子育ては、親のその後の人生を豊かにしてくれるんです。だから、ぜひ積極的に育児休暇を取って、こどもとの時間を大切にして欲しいと思いますね、特に男性陣の方達には」と、丹羽さんは語ります。

ただ、こういう子育てがしたくても実際に行動に移すには勇気がいる…、というのが多くの人の本音ではないでしょうか。

けれど、丹羽さんは「育児はお金がかかるというのは迷信!」ときっぱり。「最初の3年間は、全くお金かからなかった。病院も保険でカバー出来るため、プラスアルファで特にいる事はなかったですよ」とのこと。「だからこそ、子どもが出来た時になぜ働くのか?何のために働くのか?お金って何のためにあるのか?という根本的な事をすごく考えましたね」と語ります。

greenz/グリーンズ green drinks Tokyo 2010/02/18

こどもが出来てから、生活ががらっと変化したと言うお二人。最後に一言ずつコメントを頂きました。

丹羽さん

「こどもが出来てから、地域活動を活発にやるようになりました。鎌倉の地域をサステナブルな地域にしていこうという活動です。ロンドンの大学院でサステナビリティを勉強していたのですが、すごく頭でっかちだったな、という想いがあって。でもこどもが出来たらそうはいかない。この子が食べるもの、飲むもの、これは安全なのか?って。生活に密着した部分に目を向けざるを得なくなったんです。それから地域の事を考えるようになりましたね。子育てはもちろん大変だけど、それ以上に多くの喜びがあります。だからこそ、1人よりも2人で、2よりも3人で、近所の人達、周りの人をどんどん巻き込んで子育てをするのが良いと思います。沢山の人から愛情を注がれて育つということは、きっとこどもにとってもいい環境だと思うんですよね。そういう愛で繋がったコミュニティが、サステナブルな社会を作っていくんじゃないかなって思います」

阿部さん

「うちはできちゃった結婚だったのですが、嫁に「こどもが出来なかったら別れていた」と言われたんです。ある意味こどもには助けられましたね(笑)こどもは、そこにいるだけで色々な人との繋がりを作ってくれる。こどもの世界も大人の世界も一緒で、コミュニケーションが一番大切なんじゃないでしょうか。人との対話やコミュニケーションを大切にして、人に声をかけたり、目があったらニコっと笑いかけたり。そういう繋がりが、楽しい社会を作るのに必要なのではないでしょうか?…と言ってしまったので、明日から目があったらニコっとしていこうと思います!(笑)」

今回お話を聞いていて「子育て」というテーマから、「どうやって生きるのか?」「働くとはどういう事か?」という物事の本質の部分へとどんどん近づいていった気がします。そして、最終的には自分の人生をどう豊かにしていくか、というテーマにも繋がっていきました。こどもを通じて社会を考えていくと、結局はよりサステナブルで優しい社会が求められていくのだな、と改めて学んだgdでした。

次回のgdは3/11(木)です!お楽しみに。

スライドショーはこちらから。

【過去のgreen drinks Tokyo】

greenz.jpは、2007年から欠かさずgreen drinks Tokyo (gdT) を開催しています。
過去のイベントの様子を知りたい方は、ぜひイベントレポートをご覧ください。
(イベントの写真はこちらからどうぞ)
http://www.flickr.com/photos/greenzjp/tags/greendrinkstokyo/

◎2010年1月21日(木)
ローカル愛って、サステナブルじゃね? ~green drinks Japanキックオフパーティー! 
イベントレポート:https://greenz.jp/2010/02/03/greendrinksjapan0121/

◎2010年1月14日(木)
green drinks Tokyo 2010年新年会! Change Make Dreamer!!!
ゲストはワタミ渡邉美樹さん!!
イベントレポート https://greenz.jp/2010/01/29/greendrinkstokyo20100114/

→もっと読みたい方は、こちらの過去のイベントレポートからどうぞ
https://greenz.jp/tag/gdt_report/