「ど素人でも、やればできる!」
そんな言葉を胸に、一人の若者が走り始めた。「やれできマラソン2009 青森→沖縄3000kmの道」は、9月27日に青森県六ヶ所村をスタートして、毎日フルマラソンの距離である42.195kmを走り、71日間かけて沖縄県那覇市にたどり着くという過酷な旅だ。
マラソンを走るのは埼玉県越谷市在住の米原草太さん(23)。弟の幹太さん(19)がママチャリで伴走してサポートする。実は草太さんはこれまで、1日8km以上マラソンを走ったことがない「ど素人」だ。その上、現時点で途中の宿泊先もほとんど決まっていない。まさに無謀としか言いようのないマラソンラリーではある。
日本原燃の六ヶ所再処理工場前にて。右がランナーの米原草太さん。
弟の幹太さんはママチャリでサポート! (撮影:久保田 誠)
しかし草太さんには屈託がない。9月29日の電話取材で、なぜスタート地点を六ヶ所に選んだのか、そして「やれできマラソン」にかける思いについてこう語ってくれた。
「六ヶ所村の再処理工場には2年前に初めて訪れました。すでにアクティブ試験も始まっていて止めるのはもう無理だと思っていた。でも僕は、未来の子どもたちが希望が持てる日本を残したいし、それには今の世代だけが希望を持っていてはダメだと思ったんです。六ヶ所の問題をみんなに知ってほしいし、世の中を変えるために、たとえど素人でも何か一歩を踏み出せることを証明したいと思います!」
何か行動を起こそうと思っても、準備が足りない、勉強が足りない・・・とつい二の足をふんでしまう私たちに、草太さんは体を張って「やればできる!」と証明しようとしている。彼の行動をバカげていると言うのは簡単だけど、しかし「やればできる」というシンプルなビジョンの尊さを思い起こさせてくれるではないか。
いよいよスタート。ゴールは3000km先の沖縄県那覇市だ!
(撮影:久保田 誠)
とは言え、やはり野宿は骨身にこたえるようだ。「2日目の昨日は泊めてくれる人が見つかったんですが、今日(29日)は普代駅に泊まります!」
-駅で野宿じゃ疲れが取れないでしょう。寒くないですか?
「いや~寒いっすね~。はっはっは」
う~ん、やっぱりバカだ・・・。
そこで提案。この記事を読んでくれた皆さんの中でマラソンの通り道近くに住む人は、米原兄弟にご飯と風呂と屋根と温かい布団を! お礼に彼らのアツ~イ思いとドタバタ道中記を聞かせてくれるそうです。
草太さんの勇気あるチャレンジを応援しよう!
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