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ap bank fesステージ緑化の全貌も紹介!とっておき緑化事例3選はこれだ!

ap bank fes ‘09

ap bank fes ‘09

7月に行われたap bank fes ’09。音楽を楽しみながら環境問題をより前向きに、身近に考えるきっかけとなる夏フェスとしてすっかりお馴染みだが、毎年新たな環境への取り組みに挑戦していることも特筆すべきポイントだ。中でも今年の目玉の一つとして注目を集めたのが「ステージ緑化」。アーティストの背中越しに映えるグリーンなステージは、写真を見るだけでもとても印象的。最高のパフォーマンスが心地よい緑の環境で行われたのだ!

この規模では日本で初となるステージ緑化をap bank fes事務局と共に作り上げたのは、緑化ビジネスの最大手企業である東邦レオ株式会社。屋上も壁面も、最近はどこもかしこも緑化ブームだが、いったい最新事情はどうなっているのだろう?東邦レオが手がけた数多くの緑化事例から、厳選3つをご紹介しよう!

● ステージ緑化@ap bank fes’09

まずは気になるap bank fes ’09のステージ緑化について。メインステージとトークステージの壁面の一部を植物が覆うという目にも涼しい仕掛けのアイデアは、ap bank fes事務局とステージスタッフのミーティングの中から生まれた。

目に見て緑のステージを楽しめ、さらに緑化の効果でアーティストの体感温度を下げられるという、まさに一石二鳥のプロジェクト。本番約2ヶ月前からスタートし、ap bank fes事務局とステージスタッフ、東邦レオとが共に試行錯誤を重ねながら作り上げていった。

ステージ緑化にはどんな技術が利用されていたのだろうか。
東邦レオの広報担当熊原さんによると、これには“グリーンファサード・ピクセル”というこれまでの建物緑化技術の結晶ともいえる新技術が活用されているという。特徴は、利用植物の豊富さと、施工の容易性。気温、日照、風、景観などの設置環境を考慮して選定された計9種類の植物を利用し、それらを一つ一つ、15センチ四方の“ピクセルポット”という器に植えつけ、専用フレームにはめ込めば完成だ。

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ap bank fes ’09

このシンプルな構造が、メインステージの高さ9メートルにも及ぶ緑化をわずか半日で完成させるというスピード施工を実現させた。ステージを短時間で命あふれる緑の空間に変身させてしまう、まるで魔法のような技術だ。

では、ステージ緑化の実力のほどは?東邦レオの調査によると、フェス当日のステージ付近の表面温度は、音響設備の表面温度に比べて、緑化部分はなんと12℃も低かったのだとか。これほどまでの効果があるとは、植物のチカラ、恐るべしである。

さて、フェスが終わった今、ステージが取り壊されたその後の植物たちの行方が気になるところだが、現在、種類ごとに分けて農園に戻して養生中で、今後壁面緑化用に再使用される予定なのだとか。ステージで私たちと、そしてアーティストの皆さんを癒してくれた植物たちがどこかでまた他の誰かを癒し、新たなつながりも生み出されていくと思うと、なんだかうれしくなる。

今後、続々と緑化したステージが登場するようになるかも!?注目の技術となっていきそうだ。

「ap bank fes’09」ステージ緑化のレポート記事
エコ・ガーデン.jp
http://www.ecogarden.jp/feature/apbankfes09/
eco-reso web
http://www.eco-reso.jp/feature/report/ap-bank-fes09-4.php

● 屋上庭園@豊島屋ビル

壁面緑化以上に馴染み深く、導入しやすいのが屋上緑化。単なる緑化ではなく、オリジナリティあふれる庭園に仕上げたのがこの事例だ。

築40年にもなる東京・神田のテナントビルである豊島屋ビル。このビルの屋上にあるのは、小川の流れる和モダンな雰囲気の屋上庭園。“幸せになる貸しビル”をコンセプトに掲げるオーナーの思いを、東邦レオが屋上緑化、しかも庭園という形で実現し、古くから歴史を刻んできたテナントビルを生まれ変わらせた。

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和モダン!小川の流れる豊島屋ビルの屋上

ご覧のとおり、見事に庭園と貸した約110平米の屋上は、2006年12月の完成以降、テナントの方々の共有スペースとして利用されている。

単に緑があるのではなく、和風で、四季折々の草花が楽しめて、都会で働くワーカーが心から憩える場を…

計画当初からのオーナーの木村蓉子さんの願いが実現し、今では小川のせせらぐ屋上庭園でのランチがこのビルで働く方々の定番となっているという。

さて、この屋上庭園、心理的にはもちろん、物理的メリットもあったという。なんと電気代が前年比で12%も削減できたのだ。屋上緑化による冷却・保温効果でエアコン代が削減できたと想像できるが、ここまでの効果とは驚き。循環型の小川は、蒸発する分の水を自動で給水しているというが、水道代も気になるほどの変化はなかったのだとか。

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緑化前の屋上の風景。

約1ヶ月で、まったく違う姿に生まれ変わったオフィスの屋上。緑のチカラは、人の心に、そしてビルそのものにも価値を生み出している。ビルオーナーの皆さん、検討してみてはいかが?

「豊島屋ビル」屋上庭園のレポート記事
http://www.green-commu.tv/vision/toshimaya/

● オフィスエントランス緑化@イデアインターナショナル・本社ビル

最後にご紹介するのは、ステージ緑化と同じ技術を用いてオフィスの中、屋内を大変身させた事例。いまや、屋内に緑化なんてことも可能な時代が来ているのだ。コチラの写真は、インテリアセレクトショップなどを手がける株式会社イデアインターナショナル・本社ビルのエントランス。エレベーターが開くと目の前に広がる壁面は、とても印象的だ。

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緑化されたイデアインターナショナル・本社ビルのエントランス

2008年春、オフィスリニューアルの「いかに心地よく仕事ができるか」というコンセプトから緑化導入に至ったこのプロジェクトだが、思わぬ効果もあったという。それは「光」「音」。窓の外からは、まるで森の木漏れ日のように光が溢れ、自動給水システムから雫の滴り落ちる音が、風情ある心地よい空間を演出。顧客にもかなり好評で、

給水システムの時間を調整したり受け皿を敢えて離すなどして、商談が始まる時間にあわせて水の滴る音を聞いてもらうといった演出も考えている

のだとか。自然が生み出す副産物は、人の気持ちにじわじわと浸み込み、思わぬ効果を与えてくれるのかもしれない。

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近くで見るとかなりの迫力!

オフィスのエントランスだけでなく、室内のパーティションなどへの使用もできるのだとか。外観だけじゃなく、オフィスの中までグリーンに染まる日も近いかもしれない。

イデアインターナショナルのエントランス緑化レポート記事
http://www.green-commu.tv/vision/idea/

以上3つの緑化事例、いかがでしたか?
都会にいながらも、生活のあらゆるところでグリーンが潤いを与えてくれる、そんな日を予感させてくれる緑化技術。これからも期待していきたいですね。