いきなりですが、質問です。モハメド・アリ、パバロッティ、ヨーヨー・マ、マイケル・ダグラス、ジェーン・グドール、ヨルダンのハヤ王女、五嶋みどり、ジョージ・クルーニー。以上の著名人の共通点は何でしょう?正解は、
国連平和大使に任命されている、です!
そして今回、国連平和大使に新たにあの人が加わった。
国連平和大使は、英語では『The United Nations Messengers of Peace』。平和を語りつぐメッセンジャー!そんな夢あふれる役割に任命されるのは、芸術、文学、音楽、スポーツの分野で活躍していて、しかも使命感をもって国連のPR活動をしてくれそうな社会意識の高い著名人たちだ。
今年11月、国連平和大使のニューフェースに任命されたのは、女優シャーリーズ・セロン。南アフリカ人として初めてアカデミー主演女優賞を受賞した大女優である彼女は、知る人ぞ知る、社会問題に敏感なアクティビストなのだ。
シャーリーズ・セロンは国連平和大使として、主に女性への暴力をなくすための取組みの普及・広報活動をする予定。
国連平和大使としての抱負を語るシャーリーズ・セロンの動画はこちら。
女性の人権保護、同性愛同士の結婚を可能にするための運動、毛皮反対運動、慈善活動など、シャーリーズ・セロンの活動は多岐にわたる。例えば彼女は、エンターテイメント業界のチャリティ団体EIFと連携して設置した「シャーリーズ・セロン・アフリカ・アウトリーチ・プロジェクト」を通して、南アフリカの貧困地域のこどもやその家族を支援している。
たくさんの活動をする背景には、南アフリカで育った彼女の辛い個人体験がある。15歳のとき、アル中だった父親が、身の危険を感じた母親に銃で撃たれ、亡くなったのだ。
そんなショッキングな出来事を乗り越え、母国を離れ、貧乏生活を経て、女優になった。それだけでも、ずいぶんタフな人だなあ、と感心してしまうのに、やっと女優として注目を浴びるようになった1999年に、ケープタウン・レイプ危機センターで人権活動に携わったというから、脱帽してしまう。そのときは、26秒に1人という頻度で女性がレイプされるという現実に直面したという。
何か気がかりなことがあって、それに対する自分の声を誰かに聞いてもらうことに自信を持てるのであれば、きちんと主張することが自分に対する責任だと思ってるわ。平和大使であろうとなかろうとね。
国連での任命式で平和大使の胸ピンを受け取ったシャーリーズ・セロンは、きりりと力強く宣言した。
彼女のような美人にはなれないかもしれないけど、彼女のように責任感と志をもって行動する人間には、誰にでもなれる。まずは自分のミッションステートメントをつくってみよう!