今年のエコ・バレンタインは熱い!
子どもだけでなく、大人も大好きなお菓子、チョコレート。最近、カカオ豆が体や心によい効果をもたらすことがわかってから、チョコレートを口にする人々がさらに多くなったような気がします。また、カカオがたくさん含まれているビターなチョコレートや、カカオ豆の産地を選んで買えるチョコなど、「楽しむ」から「味わう」商品が多く売られていますね。
ところで、もうすぐやってくるのが、チョコレートが日本で最も多くやりとりされる日、バレンタインデー。そのバレンタインデーへ向けて、多くのエコな団体が、チョコレートについてのアクションやイベントを開いています。
チョコでハッピーな地球に!
けれどもなぜエコな人々がチョコレートのアクションを? それは、チョコレートの原料、カカオ豆が作られている環境が、決してよいものではないからです。カカオ豆は、アフリカなどの子どもが学校にも行けずに働かされて、作られています。その数はなんと25万人以上。なかには奴隷として働いている子どももいるのだとか。また、農薬や化学肥料などをたくさん使って作られている豆も多く、畑の土がどんどんやせていっているのだそうです。
- カカオ豆の収穫作業は、木に登るので危険をともないます
そこで、オーガニック&フェアトレードなカカオ豆を使ったチョコレートを支援して、作る側も食べる側も、両方ハッピーになってしまおう、というアクションが、このバレンタインデーへ向けて行われている活動なのです。
エコな人々のイベントが盛り上がってます!
たとえばナマケモノ倶楽部では、1月26日にチョコレートとカカオ豆についてのお話を聞くイベントがもよおされました。講師はエクアドルのフェアトレード製品を販売しているスローウォーターカフェさん。スローウォーターカフェさんは、今回有楽町阪急でも、チョコレートを販売しているそうです。
- フェアトレードなチョコ、アヒチョコ。唐辛子入りです
また、ナマケモノ倶楽部は、2月11日(日)にもチョコレートのイベント「Spicy Valentine 2007」を開催。スパイス入りのホットチョコレートを飲みながら、トークにワークショップにと盛り上がっていました。
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- 会場は水道橋の「食堂アンチヘブリンガン」
- チョコレボ向達さんの解説でカカオ豆収穫の映像を観ました
- スローウォーターカフェ代表の太田さんのお話もうかがいました
- 満員のお客さん。辻信一さんのトークもありました
またアムネスティ・インターナショナル日本では「バレンタインデー・アクション」と題して、企業と政府に、現在のカカオ豆と労働をめぐる問題について、投書をしよう、と呼びかけています。サイト内のWebショップでは、フェアトレードなチョコレートの販売も行っています。
フェアトレードな製品を多種類にわたって販売しているピープル・ツリーも「フェアトレード・バレンタイン特別ページ」をもうけているほか、新しく立ち上がった通販サイトでギフトセットの販売もしています。母体となるNGO、グローバル・ビレッジでは、イベントも行われました。ちなみに、greenzではピープル・ツリー代表のサフィア・ミニーさんにフェアトレードについてのインタビューもしました。近日アップ予定なのでお楽しみに!
グリーンピース・ジャパンでは、大好評の「トゥルーフード・ガイド」にひきつづき、「トゥルーフード・ミニガイド 〜チョコレート編〜」も作成。チョコレートには、大豆から作られた乳化剤(レシチン)が含まれており、これが、遺伝子組み換え作物を元にしていることが多いとのこと。2月27日(火)のイベントなどで、配られる予定だそうです。
- 片手におさまるカワイイサイズです
- チョコレボ実行委員会主催の試食キャンペーン
また、このチョコレートの問題を専門に取り組んでいる団体も、アクションを起こしています。team Choco-Revo(チョコレボ実行委員会)では、mixiやイベントなどで、みんなでフェアトレードなチョコレートを選んでいこう、と伝えています。
ところで、オーガニックチョコの人気ってどう?
ところで、ここまでエコ業界(?)で、熱いチョコレート。実際には人々にどう受け止められているのでしょうか。
ヨーロッパのオーガニック食品を販売しているOrganic Forest(オーガニックフォレスト)さんにお伺いしたところ「年々、チョコレートの販売数は増えています。とくにWebサイトの販売数が増えていますね。『どこでどのように作られているのでしょうか』というお問い合わせもたくさんいただきます。みなさん、しっかり考えて買おうとされているんですね」とのことでした。
- ここの「てんとう虫チョコ」はバレンタインデーに人気だとか
フェアトレードチョコでお菓子を作り、販売しているfoodmoodさんにも伺ってみました。「以前は『フェアトレード』といっても知らない人が多かったですが、最近は、多くなってきましたね。チョコレートやお菓子などをきっかけにして、フェアトレードのことに興味を持ってもらえたらいいなあと思っています」。ところで、フェアトレードのチョコレート、お菓子に使ってみていかがですか? 「自分の作るお菓子は、生産者が見える安心な素材を使っていきたいと思っていたので、まさにぴったりのチョコレートだと思っています。私が使っているのはピープルツリーのチョコレート(ビター)ですが、添加物など一切使われていないので、食べた後にいやな甘さが残りません。黒糖を使っているので、体への負担も少ないと思います。」
フェアトレードなチョコのお味は?
お菓子づくりをされている方も太鼓判のオーガニックチョコレート。食べるとどんなお味なのでしょう。2月11日(日)、team Choco-Revo主催でジャスコ品川シーサイド店にて行われているチョコの販売と試食キャンペーンに伺い、試食をされた方の感想を聞いてみました。
家族づれが多かった店内では、お子さんがニコニコしながら食べてくれました。みなさん「おいしい!」「やわらかいね」と好評。なかには「この味だったらフェアトレードでもいいかな……」とおっしゃっている方もいらっしゃいました。
- 星野さん(左)と広報の大谷さん(右)
team Choco-Revo代表の星野智子さんは「このteam Choco-Revoは、私たちだけが頑張る、ということではなく、みなさんが積極的に加わることで活動が広がってほしい、と思っています。反対運動ではなく、いいチョコレートを応援する、という活動をみなさんでしていただきたいのです。」とおっしゃっていました。
がっつり買って、食べてみました!
ところで実は私、山本はこんな記事を書いていながら、オーガニックチョコレートをしっかり味わって食べたことがありません。そこで、オーガニックチョコレートをありったけ買い求め、いろいろといただいてみました。
オーガニックチョコは、スーパーやお菓子屋さんではまだ見かけることは難しいようです。しかし自然食品店などでは、ナッツ入りなど、数種類・数メーカーそろっているところもありました。なかには、今はやりのカカオがたくさん含まれているビターなタイプも。ただ、今のところ板チョコが主流のようです。
- ひとつのお店で、これだけ買うことができました
頂いてみると、foodmoodさんのおっしゃるとおり、まろやかなのにくどくなく、抵抗なくさくっとお腹に入ってしまい、気づくと1枚ペロっと食べていました。みなさんも食べすぎにはご注意ください!
ただ買うだけで、みんなが笑顔になれる道を目指せるお菓子、チョコレート。バレンタインに、おやつに、オーガニック&フェアトレードチョコレートをゲットしましょう!
今からでも間に合う? チョコレートの販売情報
(いずれも14日まで)
- 表参道ヒルズの雑貨店にも、フェアトレード!