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エコバイク、エコ自転車でエコ移動

お母さん、わたしの自転車充電してある〜? の日がやってくる
電気自動車は長距離走行には向かないが、小さな街の移動には適している。そして小さな移動にもっと適する乗り物を電気にしちゃおうという動きがある。電気自転車、電気スクーターはもう実用化され、販売されている。そしてあのセグウェイも来るというので、電気自転車のミニ展示会に突撃取材、セグウェイと電気自転車を体感して来た。

場所はフランス南西部、アングレット市、なんの変哲もない海岸沿いの歩道に突如展示ブースが現れた。やはり興味深々なのはお年寄りたち。カップルで訪れる人、老人会ならぬ老人グループでわいわい騒ぎながら試す人たちでブースは賑わう。

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一身に注目を浴びていたのがやはりセグウェイ。どっしり重い電気竹馬のような風情でたたずむ姿に、皆、どう動くのか、どうやって操るのかの興味が注がれる。体験したい人はお姉さんに申し出る。するとお姉さんはセグウェイにひらりと飛び乗り、歩道まで運転してデモンストレーション。なんだ思ったより簡単そう。ということで、筆者自らも体験してみることにした。

まずセグウェイの上にまっすぐ立ち、ハンドルを握る。右のハンドル部分にはバイクのアクセルのようなダイヤル式のものがついており、これで左右へ舵をとる。だが前へ進むには、まず体を倒さなくてはならない。前身を前に傾けるとセグウェイはそろそろと前へ。びくびくしながら進む筆者にお姉さんはきびきびと指示を出す。

「はい、まっすぐまっすぐ、もっと体重を傾けても大丈夫ですよ〜」と言われても、最初の3mは進むのがこわごわだ。体の重心を後ろに傾けるとセグウェイは止まってくれる。これがなかなか不思議な感覚。自分の体重の重心へとセグウェイはちゃんと動いてくれる。前後の移動が体重で、左右の動きは手元のダイヤルというところがちょっと慣れるまで難しいかも。しかし数分くらいで簡単にのりこなせそうではあった。

リチウムイオンバッテリーを搭載しているというそのボディはなかなか存在感があり、タイヤは意外に大きい。1回のチャージで40kmくらいは走れるというから、隣町まで買い物に行って帰ってくることもできるのだ。だが怖がるからか、わたしの運転するセグウェイのスピードはかなり遅い…これは歩いた方が早いかも。とりあえずお年寄りにはお薦めできなそうである。

あと展示に並んでいたのは、すでに実用化されて販売されている電気自転車と電気スクーター数台。スクーターはほんの30分程度の充電で充分買い物ができる距離を走ると言う。特に公害が発生している地域に使用をお薦めしている。

電気自転車は特に坂道で電気を使って、それ以外には人力も使用できるのでバッテリーをセーブして使用できるという利点があるらしい。正式名称はVelo a assistance Electriqueといい、直訳すると電気補助つき自転車。バッテリーもばかでかくないし、見た目はほんとに普通のバイクや普通の自転車とそんなに変わらない。上手に使えばかなり便利な乗り物になりそう。東京を走るにはもってこいと思われる。お値段もセグウェイを除けば、普通のスクーターとそれほど変わらない。

すでにお年寄り中心に結構な台数が売れているという。政府がらみのキャンペーンでさらに売上が伸びることを期待している。これからは自転車もバイクも充電して乗る時代に突入かもしれない。「あっ、乗ろうと思ったら充電忘れちゃった仕方ないからこぐかあ…」、または「昨日は甘いもの食べ過ぎちゃったからちょっとこぐかな…」と人力を使うオプションもあるので健康にもやさしい、ガソリン代を節約でき、さらに環境にもやさしいことを考えれば、まさに一石二鳥ならぬ三鳥ではないか。

セグウェイジャパン
http://www.segwayjapan.net/
(料金表もあります)

電気自転車 velo-electrique
http://www.velo-electrique.com/Pages/accueil.php

http://www.veloelec.com/
http://www.todiffusion.com/

ライタープロフィール
宮戸かおり(みやどかおり)フランス、ビアリッツ在住
翻訳通訳業、フリーライター。翻訳書には『トロールと奇跡の指輪』(Erik Arpi原作)、MMORPGダークエイジ・オブキャメロットiTunes Music Storeなど。その他日本語媒体でも執筆中。www.kaorimyatt.com