駅前の賑わいから少し離れたところに、この店はある。なによりうれしいのは、デリメニューが豊富に揃っていること。営業時間中はどの時間帯でもお店でも食べられる上、テイクアウトも可能。このほか、カレーやオムライス、そして日替わりのオーガニック弁当もあるので、ランチに、仕事帰りに、買って帰ることもできる。

オーナーの萬さんは、以前に体をこわしたことから食生活を見直し、この店をオープンしたという。料理は全国から届く有機、無農薬栽培の野菜や平飼いの鶏、産地直送の魚などの食材を使って作られる。目指したのは、１人暮らしの女性でも気軽に立ち寄れる店。その言葉どおり、多くの女性ファンを持つ店として地域に根ざしている。

もちろん、テイクアウトだけでなくナチュラルなインテリアの店内で楽しむのもＯＫ。ランチはボリュームたっぷりのコース以外、いずれも1000円以内とリーズナブル。玄米とろろ膳のほかは、いずれもご飯が玄米、胚芽米、黒米入り胚芽米から選べる。悩んでいたら「ちょっとずつ３種類盛り合わせましょうか？」とのうれしいオファー。「こんなさりげない心遣いもおいしさのうちね」などと言いつつしっかり３種類味わって大満足。特にオススメは玄米。ふっくら、もっちりの絶妙な炊き上がりでおかわりしたくなるほど。

もちろん、種類豊富なおかずも、みんなおいしい。オーガニックデリチョイスランチは豊富なデリメニューから好きなおかずが選べる人気メニュー。取材メンバーもさんざん迷ってメイン写真の３品をセレクト。どの料理も「これは何が入ってるのかな？」「味付けは何？」と思わせる。隠し味に使われているのは梅干などだが、取り合わせの妙なのかどれもちょっと目先が変わった新鮮な味わい。味付けはあっさりしているのに、どれもしっかり味がついていて、かみしめるほどに旨味が感じられる。

この日、一番人気だったのは「ひじきとひよこ豆のサラダ」。強いインパクトはないけれど、ついついもっと食べたくなる、後を引くおいしさ。「根菜の胡麻和え」も野菜ひとつひとつの味と香りがしっかり楽しめる一品だった。デリには野菜だけのメニューも多いので、それだけ選べばベジタリアンメニューにもなる。また、アレルギーなどで食べられないものがある場合は、前もって伝えておけば対応してくれるというのもうれしい。