9月20日に、水道橋の文京シビックホールで開催された「東京都健康づくり応援団 特別講演会」を聴きにいきました。この「応援団」とは、東京都民の健康づくりを推進する東京都福祉保健局が中心となって健康づくりに取り組む各種団体の集まりです。
今回はその名誉応援団長である、聖路加国際病院理事長の日野原重明先生が「健康の新しい考え方とその効果的な獲得方法」と題して講演されました。10月に95歳になるというのが信じられないほど、とってもパワフルで冗談をまじえながらお話される日野原先生。そのお話をレポートします。
まず、先生は「健康感」という言葉を紹介されました。「健康感」とは、「幸福感」と似ていて、自分が生かされているということに感謝する気持ち、今の自分に満足する気持ちだといいます。まず、体に悪いところがひとつもない状態を感じることを「健康感」というのは無理があります。それよりもむしろ、障害や病気があっても、それを受け入れて今自分に与えられているものに感謝して生きていくことが大切なのだ、と日野原先生は熱く語られていました。さらに、そういった前向きな精神力こそ「健康」に値し、その精神力はある程度の試練やストレスのもとで鍛えられるもので、それは人間にとって必要なよい刺激なのだといいます。この日野原先生の「健康の新しい考え方」には聴衆もうんうんとうなずきながら聴き入っていました。
そして、その「健康感」の獲得方法とは、「習慣」だそうです。まず「先の未来を描く」ことを習慣にすること。5年先、10年先の自分はどうしていたいのかを考えれば、今の自分がすべきことがおのずとみえてきます。そして同時に「今の状態に感謝する」ことを習慣にしていきます。
- 95歳で元気な日野原先生
この前向きな気持ちを持つ習慣が、運動や食生活の見直しにつながり、自然と身体にもよい影響を及ぼし健康づくりにつながるのだということです。「習慣は運命になります」という先生の力強い言葉を心に留めて、もういちど自分の「健康」も見直してみようと思いました。