地元野菜や食を中心としたイベントを企画しキーパーソンをつないでいる「グリーンドリンクス横浜」、旬なソーシャルデザインを軸に川崎に遊びに行きたくなるキッカケづくりをしてる「グリーンドリンクス川崎」。
夏ごろから一緒にコラボレーションしようと企画を練りながら、勤労感謝の日に1周年を迎えるBUKATSUDOの文化祭の一環としてイベントを開催しました。
大人の遊び場として部活の場を提供しているBUKATSUDOをはじめ、横浜や川崎のシェアオフィスのオーナー、そして転職サイトの元編集長もお迎えし「キャリアドリンクス」と題して、登壇者や参加者も一緒になって、新しい働き方について語り合いました。
前半はゲストトーク。1人目は、横浜コミュニティーデザインラボ代表で、ヨコハマ経済新聞編集長も兼ね、関内でシェアスペース「さくらWORKS」を運営してる杉浦裕樹さん。NPO法人立ち上げの経緯からクリエイターたちが集まる多目的スペースを運営するまでの話をスライドを使いながら語ってくれました。
オープンライトな交流の機会を作り出し、アイデアソンやフューチャーセッションなど行政や企業と連携している。「さくらWORKS」の利用者同士のデザイナーたちとが力を合わせ、新しいメディアの立ち上げに至った話も紹介してくれました。
続いて2人目は、関内イノベーションイニシアティブを起業し、神奈川県内では最大規模のコワーキングスペース「mass × mass」を運営しています。今年からは増床し神奈川県山北町の間伐材を利用したスペースも作ったのだとか。
また人材育成にも力を注ぎ、これまでに修了者850名もの起業家を生み出したそうです。そうした取り組みは地元密着のクラウドファウンディング「FAAVO横浜」も運営し実績も積み上げてるそうです。
3人目は、川崎をはじめ都内、大阪、海外でもシェアオフィス「NAGAYA」などを運営してるゲートウェイ代表の広瀬新朗さん。川崎では多摩川沿いの眺望の良いロケーションにキッチンスタジオも併設したシェアオフィスを構え、「食」を媒体とした人のつながりを大切にしています。また昔ながらの「長屋」の良さを大事にしたいとの想いから「NAGAYA」という名前にしたそうです。
広瀬さんいわく『ちょっとおせっかいな関わり』、『こんなこと出来たらいいな』の実現をしたいとのこと。ITやデザイン関係のベンチャーたちの利用はもちろん、地元団塊層やママ層の利用が多いそうです。
4人目は、会場を提供してくださったBUKATSUDOマネージャーの川島史さん。大人の余暇を楽しむためのコミュニティスペース「部活・部室」を提供し、趣味ベース、活動の拠点、生活密着型の場づくりをやっています。人気はキッチンスタジオで開催してる食の交流会「餃子部」などの交流イベントを紹介。
イベント開催当日はBUKATSUDOのホールやキッチンスタジオ、DJブースなどでも文化祭と題して多種多様なコミュニティイベントで盛り上がっていました。
全国的にもコワーキングスペースやコミュニティーを中心としたサードプレイスも盛り上がる中、自分たちがもつスキルをシェアしたり、コラボレーションすることで新しい出会いや仕事が生まれたり、思いがけない広がりますが出来そうだと感じました。
また登壇者同士からも、なかなかシェアオフィスのオーナー同士が顔を合わせる機会がないので、このイベントをキッカケにコラボレーションの話も出ていたみたいで、地域を超えて素晴らしい世界が実現できるといいですね。
ゲストトークの最後は、リクルートで元リクナビNEXT編集長として活躍されたルーセントドアーズの黒田真行さん。30年近く転職支援事業に関わった経験から35歳以上の転職支援を行なっているそうです。昨今の転職市場について話を伺いました。現在は、バブル期並みの求人数だとか。
今すぐに転職を考えてる参加者は少なかったようですが、それでも初めて聞く転職市場やノウハウに驚きの表情を浮かべていました。
後半は、横浜で「旅するコンフィチュール」を主宰する違克美さんがつくった料理と、横浜・川崎のクラフトビールを飲みながら参加者同士でお互いの仕事の話などで盛り上がりました。無添加のコンフィチュールは女性たちに好評で、帰りに買って帰る方もいらっしゃいました。
料理がスコーンやチーズケーキ、横浜市内の野菜や果物で作った創作料理は鮮やかで、会話に華を添えてくださいました。
そして最後は大きな円をつくり1人づつ感想を述べあいました。コワーキングスペースについて論文を作成中だという大学生は、なかなか聞けない話を聞けて勉強になったと語ってくれました。
また川崎市内で地域活性に取り組む、飲食店オーナーは登壇者たちの話や参加者同士の会話の中からヒントをたくさん得られたと満足そうに話してくださったり、初めてBUKATSUDOに来たという方たちは餃子部などのイベントに興味を持ったみたいで、また来たいと語ってくれました。
同じ神奈川県にある横浜と川崎、シェアオフィスでの働き方と転職という働き方。多種多様な仕事があるなかで、サードプレイスという地域の場で出会う人と対話をしていくなかで新しい気づきが生まれていきます。
お互いが持ち合わせているスキルやナレッジを組み合わて、より未来が彩り鮮やかな社会になっていくといいですね。
(Text: 野田国広)