少女と馬の絵
そろそろ夏休みの思い出を整理して、Facebookにアップしようと思っている方も多いのでは? この時期は、たくさんの「いいね!」が生まれる季節でもありますよね。
今日ご紹介するのは、一人一人の「いいね!」が、難病の少女を元気づけたという心あたたまるストーリーです。
中央がレックスちゃん。
この物語の主役であるAlexus Lasiterちゃん(以下、レックスちゃん)は、アメリカ、オクラホマ州に住む笑顔のかわいい7歳の女の子。彼女は脳性麻痺や心臓・腎臓疾患を患っており、幼いころから病院に通い詰めで、外で遊ぶ機会があまりありませんでした。
そこで母親のワセナさんは、娘が好きだった馬をテーマにサプライズを仕掛けて、元気づけようと試みます。
実は以前、レックスちゃんが乗馬セラピーで元気を取り戻したことがありました。そこで、ワセナさんはFacebookで知り合った、芸術大学に通うTravis Barker(以下、トラヴィスさん)に、「娘のために馬の絵を描いてほしい」と依頼をしたのです。
主旨に共感したトラヴィスさんは喜んで引き受け、ボランティアで絵を描いただけでなく、レックスちゃんのためのFacebookページをつくり、友人にも応援を求めることに。
そして数週間でFacebookページの「いいね!」は2,000を超え、レックスちゃんを元気づけようと、オーストラリアやイギリスなど世界中の人からたくさんの絵が送られてきました。
世界中から送られてくる、レックスちゃんへの馬の絵。
すると、さらなる奇跡が起こります。なんとトラヴィスさんのもとに、「飼っていた馬をレックスちゃんにプレゼントしたい」と一人の女性から連絡が届いたのです!
とはいえ、馬を飼うにはそれなりにコストがかかります。そんな家族の悩みを解消してくれたのは、またしてもインターネットでした。
なんと、トラヴィスさんのつくった寄付サイトに、わずか9時間で20万円を超える支援金が寄せられたのです!今後の飼育費のためにと、今でもその支援金は増えつづけているようです。
彼女は、小さな体からは想像もできないような強い心を持っています。人々は、そんな彼女の無垢な姿に惹かれたのでしょうね。
とトラヴィスさんは語ります。
乗馬を楽しむレックスちゃん
最初から募金ありきではなく、少しずつ善意の輪が広がって、ひとりの少女を元気づけた物語は、SNS時代が切り拓いた新しいつながりの可能性を改めて思い起こさせてくれますね。
最近も氷水バスケットのチャリティが話題を集めましたが、大切なのは「応援したい!」と自分にピンとくるものを選ぶことかもしれません。もしみなさんもそんな機会に出会ったら、自分の意志で貢献してみませんか?
[via huffingtonpost,facebook,fund]
(text:吉岡遥菜)