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「私がこのまちで最年長のゲイ!」イギリスLGBTパレードの主役は、90歳の恋するおじいちゃん[Over 60’s change the world]

DSC07454-840x550 “I’m the oldest gay in the village. 90 now and still up for.”(私がまちで最年長のゲイ。ただ今90歳、まだまだやってやろうじゃないか!) photo credit: URBAN TIMES

シリーズ「Over 60’s change the world」は、パワフルなおじいちゃんおばあちゃんの活躍にスポットを当て、いわゆる高齢者と呼ばれるオーバー60’sが世の中に与える素敵なインパクトについて改めて見つめるインターン恩田のマイ企画です。今回は第4弾!

みなさんは、いくつになっても貫き通したいことってありますか?それは、自分の信念や大好きな趣味だったり、はたまた毎日おいしいごはんを食べることかもしれません。

今回ご紹介するのは、2013年8月、英ブライトンで行われたイギリス最大のLGBTパレードのアンバサダーに選ばれた、Gorge Montagueさん(ジョージ・モンターギュ、以下ジョージさん)です。

LGBTパレードとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの人々の平等な人権と心の平和を訴えるイベントのこと。ジョージさんはブライトンで最高齢のゲイとして名を馳せており、なんと今年で90歳!

ジョージさんが有名になったのは、2009年の夏、「I’m the oldest gay in the village.(私がこのまちで最年長のゲイですよ)」と書いた大きなプラカードを持ち、派手なスクーターでパレードを練り歩く写真がネット上で口コミとして広まったことがきっかけです。
 
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ネット上に広がり話題を呼んだ時の写真

ジョージさんが自分は同性愛者であることに気づいたのは20代になってからだそう。当時は、同性愛は法律でも固く禁じられていました。そんな中、結婚すれば自分の好みが変わるだろう、と30代半ばに女性と結婚し、子どもも3人生まれました。

当然のことながら、ジョージさんの思惑は外れ、彼は結婚しても同性愛であることは変わりませんでした。

私の妻は、私が同性愛者であることにうすうす気づいていたと確信しています。しかし、私たちの間でそのことが話し合われることはありませんでした。彼女は私を家から追い出すことだってできたのです。でも彼女はそんなことは一度だってしなかった。

ジョージさんと奥さんは20年間の結婚生活を経て離婚、奥さんが亡くなるまで、友人としてずっと仲良しだったそうです。その後ジョージさんは、74歳のときロンドンで運命の男性に出会い、彼とブライトンに移り住みます。16年経った今でもラブラブのパートナーです。
 
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2011年の様子。「私は88歳、ゲイ、恋をしている。一つだって後悔してないよ。」photo credit: Teerinvata / Shutterstock.com

LGBTの差別や人権侵害は、自分の若かったころに比べれば状況はましになったけれど、まだまだこの問題は解決したとは言えないだろう。これからもLBGTの人々にとって暮らしやすい社会の実現に向けて、毎日やれる限り頑張っていくつもりだよ!

90歳になった今でも、力強くLBGTコミュニティーのアクティビストとして活動を続けるジョージさん。自分のやりたいことに全力投球すること、そして恋愛を楽しむことにも「歳なんて関係ない!」と、どんな若者よりもイキイキしているOver 60’sかもしれませんね。

みなさんは、どんなOver 60’sになりたいですか?

(text: 恩田ひとみ)
(via: The Argus)