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結婚式は空の下!等身大で理想のウエディングを提案する「H.O.W」[マイプロSHOWCASE]

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一生に1度の結婚式、あなたならどんな結婚式を挙げたいと思いますか?
せっかくなら思い出に残るオリジナルなウエディングが挙げられたら素敵ですよね。

「アウトドアでウエディングをしよう!」をテーマに新しいウエディングの形を提案している「H.O.W(Happy Outdoor Wedding)」は、共同代表のおひとり柿原優紀さん(実は元greenz.jpのライターさん!)にとっては、ご自分の結婚を機に、もっと自由なスタイルのウエディングができるのではないかと感じたことから始まりました。

以前 greenz.jpでも柿原さん自身が書いた記事を発信してきましたが、今回は「理想のウエディング」を実現するためのH.O.Wのサービスが誕生するまでと、等身大の「理想のウエディング」がもたらすHappyの連鎖について、お話をお聞きしました!

もっと自由なスタイルのウエディングを提案したい!

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北海道大沼町で行なわれた湖畔ウエディングの様子

結婚式は結婚式場でするもの、という日本の結婚式にある固定概念が変わっていくお手伝いをするのが、アウトドアでのウエディングを提案しているH.O.Wのサービスです。結婚式は、新郎新婦にとって一生に一度の大切な日。仲間や家族とともに過ごし、祝福と感謝に溢れる日。思い出深い1日にするため、あれもしたい、これもしたい、と夢が膨らむのは当然のことです。

けれどもプランが決められている結婚式場ではその会場ごとの制約があることも多く、結婚式の平均予算が約300万円ともいわれている日本では、お金のことも気になってしまうのが実情です。

そのせいなのかどうなのか、現在、日本の挙式率は下がっていて、婚姻組数に対して約4割は挙式をしない選択をしているそうです。本当はとても幸せで楽しいイベントのはずなのに、挙式率が下がっているというのは、なんとも寂しい現実ですよね。

少し肩の力を抜いて考えてみれば、自由なスタイルのウエディングができるはず!代表の二人がもともとメディアに携わる仕事をしていたこともあり、アウトドアウエディングを実現するためのハウツーを紹介するブログとして、2010年2月にH.O.Wは始まりました。

国内でアウトドアウエディングを実現していたカップルを探してコンタクトをとり、実例を紹介したり、公園の利用は可能なのかどうかを公園の管理者などの方々のもとでヒアリングし、意見交換するなど、日本のアウトドアウエディングに関するさまざまな情報を発信しています。

また、会場探しのお手伝いや、カメラマン、料理人といった必要な人材の紹介、プランニングから実施までのトータルサポートなど、新郎新婦の希望に合わせて、「自分たちのウエディングを自分たちで作りたい」という未来の新郎新婦に向けてさまざまなサポートを行なっています。

会場ネットワークの開発や相談会の実施、イベントの開催なども継続して行なっていて、今では毎週のように、アウトドアウエディングを計画したいという未来の新郎新婦が相談にくるそうです。

メディアからサービスへ

柿原さんは、ご自分の結婚が決まった時、日本の結婚式についてあれこれ調べ、型が決められていてアレンジが聞きづらいウエディングのあり方に「もっといろんな選択肢があってもいいのでは?」と思ったのだそう。

当時、同じ出版社に勤めていて、大手結婚情報誌の制作ディレクションも手がけていたことがあるもう一人の共同代表の小堀さんもまた、同じように日本のウエディング事情に疑問をもっていました。

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H.O.Wの共同代表、柿原優紀さん

アウトドアウエディングをやりたい人はたくさんいるはずだし、やれるはずだよねという話になりました。調べてみると海外のアウトドアウエディングの情報サイトはあるんですが、日本向けの情報サイトはなかったんですね。それで、アウトドアウエディングについての情報を集めてハウツーをクリアにすることができたら、やりたいけどどうやったらいいのかわからなかった人たちが自分たちでできるようになるんじゃないかと思ったんです。

当初はそんなに深く考えていたわけではなく、こんなサイトがあったら嬉しいよね、というぐらいの気軽な気持ちで始めたそうです。

ほかのカップルの実例を見て、自分たちだけでも充分できるんですよ。けれどもそのうち、「ぜひやりたいと思っているのだけど手伝ってくれますか」といったメールがくるようになりました。それで、興味があってもどうやればいいのかイメージができなかったり、不安がある人も実際にいるってことがわかってきました。

たとえばケータリングの話をしても、ケータリングをしたことがなくて不安だったり、誰にオーダーするのがいいかわからない、という人もいるんです。それと、興味をもったフリーのウエディングプランナーやカメラマン、お花屋さんなども、いろいろな理由でH.O.Wに連絡をくれたんです。新島や奥多摩など、地域活性に取り組む人と連携できる出会いもありました。

それなら、せっかくやりたい人がいて、やってあげたい人もいるんだから、一緒にアウトドアウエディングを実現できる仕組みを作ろうと思ったんです。

アウトドアウエディングに夢を膨らませたのは、カップルだけではなかったのです。

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自由な発想がアウトドアウエディングのカギ

アウトドアウエディングと銘打ってはいますが、実は柿原さんたちは、アウトドアにこだわっているわけではありません。あくまで、自分たちで自分たちのやりたいウエディングを実現するということが大切なことだと考えています。

アウトドアっていうとわかりやすいのでつけたんですけど、別にそれが地元の公民館であってもいいと思います。屋根があったらアウトドアウエディングじゃないっていうことじゃなく、いわゆる「結婚式場」以外にも可能性はあるんじゃないかな、ということを伝えたかったんです。

「本当にウエディングがしたいなら、たとえば何もない空の下でもできるはずだよね」っていうのがアウトドアウエディングの発想なんです。

そこには自分たちでウエディングを作り上げる楽しさと充実が詰まっています。

たとえば、予算。比較的、低予算で実施できることもアウトドアウエディングのメリットですが、経済的な面よりも、理想のウエディング実現のために納得してお金を使っているかどうかがポイントなのだそうです。

普段自分たちが無農薬の食材にこだわっているなら、少しお金がかかってもウエディングでゲストと一緒に楽しむ料理に使う食材にはこだわる、音楽が好きな人ならステージを作って音響も入れてライブをやる、そういうお金のかけ方って「私たちはこういうカップルです」っていう自分たちの価値観を表現して仲間と「Happy」な時間を共有するためでもあると思うんです。

だからアウトドアウエディングには平均予算ってないし、出せないんです。逆に新生活のためにいろいろ買いたいものがあるとか、新婚旅行にお金をかけたいから、結婚式はお金をおさえたいっていうならそれもいいことだと思います。

来てくれる人たちに楽しい時間を過ごしてもらい、そのために必要なお金をみんなで出し合うという意味で、ご祝儀ではなく参加費制にする人も多いのだとか。お金の使い方ひとつでも、こんなにいろいろなバリエーションが生まれるんですね。

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アウトドアウエディングを新しいスタンダードに!

H.O.Wの今後の目標についてもお聞きしました。

みんなにこういう方法もあるんだっていうことを知ってもらえて、それをやりたいと思ったときに、H.O.Wのサイトを見れば自分たちでできるとか、H.O.Wに相談すればそれが実現できるように情報やサービスを充実させていきたいですね。

今は、タイミングや地域によって、すべての希望に応えられているわけではないんです。でもプランナーさんだったりカメラマンさんだったり「手伝いたい!」と言ってくださる方ははたくさんいるので、仕組みさえあれば絶対にできるようになるんです。だから、アウトドアウエディングを日本で新しいスタンダードにしていくための仕組みをちゃんと作りたいですね。

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そしてH.O.Wをやりながら、柿原さん自身も得たものがあります。

私もやっぱりやりたいことがあったらお金でサービスを買う、そのお金が用意できて、やりたいことがいっぱい叶えられることが豊かなことなんだと思っていたところがありました。でもH.O.Wをやったことで、その基準がなくなったんですね。

たとえばない物を補いたいとか、人を喜ばせたいとか、楽しい時間を過ごしたいとか、そんなすべてをお金だけを軸にして考えずにどういうふうにそれを実現させるのが自分らしくて無理がないのかを考えればいいんですよね。そういう発想ができるようになって、自分が幸せだと思えることを見つけたり、自分を幸せにできるスキルが身についた気がします。

金銭の量だけでは豊かさは測れなくて、もうちょっと安心感とか心地よさを求めてると思うんです。それができるようになった、少しはそういう力がついたかなっていうのは感じますね。

自分の結婚を機にふと思った「こうだったらいいよね」というウエディングのあり方をH.O.Wを通して現実化した柿原さん。

H.O.Wによってアウトドアウエディングの存在を知り、実際にアウトドアウエディングを実現した人もいます。お祝いに訪れたゲストも新しいウエディングの形として、自然の中での仲間との時間を存分に楽しむことができたでしょう。アウトドアウエディングの会場となる町の地域活性化にもひと役買っています。

祝福に包まれるウエディングが、新郎新婦のためだけでなく、たくさんの人の幸せになる。アウトドアウエディングって、なんだかとってもすてきなウエディング・スタイルじゃありませんか。

(Text:平川 友紀、Photo:安彦幸枝)

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