持続可能で豊かなコミュニティを創るチャレンジャー応援プロジェクト””VISIONS 2011”2日目の午後1時から開催されたのは、「10年後の日本の未来を表現する」ことをテーマとしたワークショップです。
10年後の日本の未来を考え、表現するワークショップ
冒頭は学生団体adoir(アドワール)代表の岡本俊太郎氏より、日本航空・経済産業省・外務省・観光省と共同で学生限定のCMコンペを開催しているmy Japanの”my Japan Award 2011”プロジェクトの説明から。
このmy Japan Award 2011のテーマがまさに「10年後の日本の未来」であり、「10年後の日本の未来を考え、表現する」ことを具体的にイメージしやすいよう、実際に応募された本年度の作品の紹介もありました。
昨年のmy Japan 2010 CM部門最優秀賞はこちら。
遠慮のかたまり
紹介されていた中では、個人的にはこの作品が気に入りました。
2021年は日本の経験を、世界中のソリューションへ。
写真を起点にした斬新なワールドカフェ
さて、いよいよこのワークショップのメインパート=ワールドカフェです。greenz読者の方はワールドカフェをご存知の方がほとんどだと思いますが、このワールドカフェで特徴的だったのは、「写真で見る10年後の未来」ということで、写真を起点に思考をスタートさせるということ。
参加者17名が4グループに分かれ、それぞれ異なる写真が置かれているテーブルを囲って、その写真を見て”感じたこと”を起点に話し始めます。たとえば以下の写真は、子供が列になって道を歩いているもの。
この写真を見て、「道が狭そうだなぁ」と想像する人もいれば、「少子化で大変な世の中だ」と憂う人もいたり、もっと踏み込んで「待機児童が多いからなんとかしなければ」と課題を提唱する人もいたりして、同じ写真を見た感想でも、人によって本当に様々でした。
このように、写真を見た感想をもとにソリューションを考え、それらを組み合わせて10年後の日本の未来を表現するというアプローチのワールドカフェ。テーブルを変えて2回のワールドカフェが行われたので、見る写真も1回目と2回目とで違います。ワールドカフェに何度も参加している私としても、非常に新鮮で面白いアプローチだと感じました。
2回のワールドカフェで10年後の日本の未来についてアイディアを出し合った後、ワークショップの最後はテーブルごとのプレゼンテーションです。出し合ったアイディアの成果を簡単に発表し、会場全体でシェアします。この発表によって全員の話がゆるく会場全体に伝わることも、ワールドカフェの醍醐味ですよね。
また、ワールドカフェの最中はBGMにUNIQLOCKが使われていたのも、場の雰囲気づくりに一役買っていたのではないでしょうか。
UNIQLOCK
http://www.uniqlo.jp/uniqlock/
課題先進国である日本に明るい兆しが見えたかも?
よく言われる「課題先進国」日本。環境、エネルギー、資源、住宅、医療、教育・・・日本が抱えてきた課題は、いずれ世界のすべての国が直面する課題です。問題解決が新しい社会システムを創造する。
「震災の影響もあり、日本社会全体がどこか暗い影を落としている今、日本の未来についてを考え、それを映像作品として表現するコンテストを開催する意義はある」と力強く語る岡本氏をはじめ、学生団体adoirの皆さんの熱い想い、そして参加者の熱意が伝わってくるワークショップでした。
世界のフロントランナーとして山積する課題を解決し、日本が「課題解決先進国」になることで、よりサステナブルで希望ある未来を築いていけるのではないでしょうか。
プロジェクトライター:加藤たけし
ほかのレポートも見てみよう!