日本の「おもてなし」は世界一と言われていますが、フランスの国鉄「SNCF」が行ったこちらの「おもてなし」も、フランスらしくなんともユニークでチャーミング。
その様子を紹介しているこちらの動画をご覧ください。
動画の舞台は、パリの国鉄のターミナル駅である「東駅」。全国からの新幹線が発着する、いわば東京駅的な存在です。
ヘビメタル好きのシルヴィが駅を通ると、突然メタルバンドのコンサートが始まり、「君は最高さ!」と熱烈な愛を歌い始めます。サーカス好きの姉妹にはピエロのパフォーマンスが、独身の男性には群がる美女たちが、カンフー好きの少年は、突然始まった2つのカンフー集団の戦いに巻き込まれ・・・。
こちら、実はSNCFのマーケティング部が、フランスの広告会社「DDB」社と組んで、顧客に対し直接しかけた「どっきり」なんです。
« Bienvenue Au Revoir »(ようこそ、いってらっしゃい)と題されたこのプロジェクト。事前にSNCFのWEBサイト通じてターゲットの近親者からの応募を受け付け、本人の好みや人柄を把握した上で、どっきりを企画。ターゲットが駅を利用する時間を見計らって決行するという内容です。
モチーフは決して目新しいものではありませんが、劇は非常に良く完成されており、ターゲットが本気で驚いている様子が伝わってきますよね。
実は、フランスの国鉄は、決して良いブランドイメージを持つ会社ではありませんでした。
電車の遅延は当たり前、度重なるストライキでの欠便、労働環境に対する批判・・・。
だからこそSNCFは、顧客との直接のコミュニケーションに思い切ってこんなチャーミングな手法を採択したのです。
想像してください。あなたが新幹線を降り、東京駅構内を歩いていると、突然あなたの大好きなものたちに取り囲まれて熱烈に歓迎される・・・。もう、一生その駅の事を忘れられなくなりますよね!
こんなサプライズな「おもてなし」、日本のJRや空港でも、ぜひ実施してほしいですね。