イノベーションの生み出し方 – アメリカのデザインファームで起こっていること(前編)

8月、東大i.schoolの講演でアメリカのデザインファームZiba社のストラテジスト・濱口秀司さんのお話があった。イノベーションの革新や今後のデザインファームの方向など日本でなかなか聞けない貴重な話をいただいた。170

すでに、ステキなレポートが上がっているので大枠はこちらを見ていただくとして、私の方からは補足+後で個人的に濱口さんからお聞きしたお話を紹介。

事業の4つのプロセス

まず前提として、濱口さんが考えている事業の成長段階について。大きくコンセプトメイキング・戦略立案・意思決定・執行の4つの段階に分けられている。
濱口さんはstrategistなので戦略立案の部分が中心だったが、コンセプトメイキングや意思決定の領域まで幅広くカバーされているよう。
ちなみに下図上部の2曲線だが、かいつまんで言うと、コンセプトメイキングから執行に至るまで、段階が後になるほど労力がかかるのだが、自由度はどんどん下がっていくよね、という意味。これは濱口さんのかつての大きな問題意識だったそうだが、今回詳しいお話は割愛(笑)
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コンセプトメイキング

コンセプトメイキングの部分で1つ濱口さんがおっしゃっていたのが「cognitive re-proceccing」

アイデアのシフト検索をしてはならない。イノベーションの作り手・受け手のの認識バイアス・思考プロセスの中でシフトを検索。・発見する。多分、この部分の話に近いのが下の記事かなと。

真のフレームワーク

また、濱口さんはフレームワークの思考についても言及された。しかし、いわゆるコンサルティングファームが話をするような話とは異なっていた。

濱口さんがあげいたキーワードが「目的」「範囲」「切り口」。どれかを変えると残り2つも変わる。

例えば、下の図の例。一番右の図は超俯瞰図。山があって川が流れている。そして、真ん中の図はもう少し拡大したもの。範囲が変わると状況が変わり目的が変わる。あ、滝がすぐそこにある、危ない!みたいな。左の写真になるとさらに範囲がアップになり、また状況がかわる。これは範囲の変化により、目的と切り口が変わってくる例。
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濱口さんいわく、フレームワークは物事の整理ではなく、上の3要素を繰り返し考えることとのこと。また、イノベーションの作り手、受け手がどう認識するかを理解して、破壊するためにもフレームワークの思考は位置づけられていた。このあたりはロジカルシンキングの話の中でのフレームワークとはまた違った形で興味深かった。

(後半へ続く)

4532314704 インテグレーティブ・シンキング
ロジャー マーティン 村井 章子
日本経済新聞出版社 2009-08-22

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