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ネット上の知恵が大集合!ソーシャルメディアは「NetWits Think Tank」に学べ!

Creative Commons, Some Rights Reserved, Image by Pete Kim

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Blackbaudは、一風変わったITソリューション・プロバイダー。1981年の創立当時から今まで、ビジネス相手は非営利組織のみ。今では、2万を超える非営利組織の運営を支える同社。そのブログNetWits Think Tank(”ネット知恵シンクタンク”)を覗いてみた。果たしてそこには、ソーシャルメディア活用のノウハウが詰まっていた。

idea(発想)+technology(技術)=innovation(革新)

というコンセプトで運営されているNetWits Think Tank。ポスティングされるブログはすべて、idea(発想)かtechnology(技術)に分類されている。さっそくいくつかのポスティングを見てみよう。

まずは、ideaに分類された記事から。

● ユーザーの声を活かす5つの秘訣

ソーシャルメディアを通じて寄せられるユーザーの声。ただなんとなく集めて、集まったものを読みっぱなしにしていては、もったいない。ということで、声を有効な「インプット」に変えるための秘訣が5つ紹介されているのがこのブログ記事。

その5つの秘訣がこちら。

1. 声を集めるスキルを磨く
多数のサーチエンジン(SocialMention.comWhosTalkin.comTweepSearchなど)で、自分(たち)の活動に対するコメントを集める。

2. 声が届いていることを伝える
声に応えて行動する。声に対するコメントをポストする。

3. 声の主と「対話」する
ビジターに対して、意見や質問、経験の共有などの双方向のコミュニケーションを求める。

4. 声の主にスポットライトを当てる
ソーシャルメディアで発言する人は、YouTube、Facebook、Twitterなどで、何かしらのコンテンツを公開していることが多い。それらを紹介する場を設けよう。

5. ビジター目線でコンテンツを提供する
ビジターがほしい情報を、適した形で発信する。フィードバックや質問にはきちんと返答する。

● メールを送る前に確認すべき「4W1H」とは

マーケティングツールとしてメールを活用する非営利組織は増えた。そこで、メールのマーケティング効果をより高めるための簡単ステップを紹介するのがこのブログ記事。

その簡単ステップとは、メール送信前に、「Who(誰に)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「When(いつ)」「How often(どのくらいの頻度で)」伝えるのか、を確認すること。

1. 誰に向けたメッセージ?
誰にでも読んでほしい、というのは、実はNG回答。メッセージを伝えたいのは、ボランティア希望者?学生?アクティビスト?サポーター?まずは、対象を絞ることが大切。それから、メールでの連絡を承諾されているかどうかも、きちんと確認しよう。

2. 何を呼びかけたい?
メールを読んだ人に、何をしてほしいのか?たとえば募金活動など、何かしらのアクションを起こしてほしいのか。それとも、提言や主張に対して同意・支援してほしいのか。はたまた、何かをしてほしいのではなく、イベントや特典などについて情報提供したいだけなのか。メールの意図が分かりやすいように心がけよう。送信したメールの内容やタイミングを記録して、効果を確かめることも大切。

3. なぜメール?
メール送信の理由を挙げてみよう。適切な理由が挙がらなければ、メールを送るのをやめよう。次に、書き上げた文章を読んでみよう。その文章から、メールの主旨は伝わってくるだろうか?明確で簡潔な文章を書くことを心がけよう。

4. いつメールする?
メッセージの内容によっては、送信のタイミングはとても大切。受信者のライフスタイルや住んでいる場所などを考慮して、曜日や時間を決めよう。場合によっては、一斉送信するのか、または一部の人にはタイミングをずらして送信するのか、ということを考えるのも大切。メールによるキャンペーンの効果が最も大きいのは、メール送信時から48時間以内、ということを忘れずに。

5. どのくらいの頻度でメールする?
メールの間隔が開きすぎると印象が弱くなるし、メールをしすぎると敬遠されてしまう。事前に計画して、適度な間隔をあけてメールしよう。イベントや定期的に発行されるニュースレターなど、メール以外の手段でもメッセージを発信している場合は、重複や空きがないか確認することが大切。

以上、ビジネスの世界ではマーケティングの常識として知られる「5W1Hの法則」の応用ではあるけれど、効果的なシンプル・ステップだ。

続いて、technologyに分類されたブログをご紹介。

● なぜ、Twitterがカギなのか?

非営利組織にお勧めのTwitterツールを紹介するブログ記事。

太鼓判ツールは、以下のとおり。
CoTweet:多くの企業がCRM(顧客との関係構築管理) ツールとして活用しているウェブアプリケーション。つぶやきやアクションのスケジューリング、フォロアー管理などができる。
Ubertwitter : つぶやきに位置情報を追加したり、身近でつぶやいているユーザーを特定したりできるアプリケーション。特にブラックベリーを使っている人にお勧め。
Twitpic: Twitter上で写真を公開できるアプリケーション。ブラックベリーを使うと、Ubertwitterと連動する。
Bit.ly: URLを短縮してくれるアプリケーション。Twitterの文字制限を気にせずにつぶやける。CoTweetと連動する。
Twitter Search: 検索エンジン。使い方はいろいろ

● TwitterとFacebook、資金集めに有効なのはどっち?

Blackbaud社が開発したソフトの一つに、募金活動を支援するソフトSphere Eventがある。こちらを使って、TwitterとFacebookを媒体として実施された募金活動は、今年7月現在で計370件。その実績をもとに、TwitterとFacebookの効果を分析・比較するブログ記事。

このブログによると、TwitterとFacebook上で募金活動に参加した人数(TwitterまたはFacebook上の募金活動のページを経由してメッセージを1通以上送信した人数)は、それぞれ951人と1,607人で、その数は引き続き増加中とのこと。

参加人数が多いだけあって、集まった寄付金が多かったのもFacebook。約7千ドルを集めたTwitterユーザーに比べて、Facebookユーザーは約3倍の寄付金を集めた。

送信されたメッセージ1通当たりの閲覧者も、Facebookのほうが多かった。具体的には、Twitterの「つぶやき」のフォロアーは1件あたり70人、Facebookの「イベント紹介」の参加者は1件あたり120人だった。

一方、Twitterが効果をあげたのは、送信されたメッセージ1通当たりのクリック数。その数、Facebookの約5倍。

以上、4つのポスティングを紹介したが、このブログには、ソーシャルメディアを活用するためのノウハウやアイデアが他にも盛りだくさん。地元地域や世界に変化をもたらすべく活動する非営利組織の良きパートナーでありたい、と励むBlackbaudスタッフの知識や経験が反映された内容も多い。
ぜひ一読あれ。