私たちシャプラニールは、バングラデシュに約33万人いる他人の家で働かされている少女が教育を受けられるヘルプセンターを運営する資金を集めるために、現在クラウドファンディングに挑戦しています。

貧困から親に他人の家に送られ、家事をして働く少女の労働環境は過酷です。食事の準備、片付け、掃除、洗濯、買い物から子どもの世話に朝から晩まで追われ、学校に行く時間もありません。また、バングラデシュの最低賃金の十分の一という少ない賃金、月500～1,500タカ（約650～1940円）で働かされています。

外から見えない労働環境のため、雇用主から暴力を振るわれたりレイプされたり、死亡事件も起きています。子どもという弱い立場にあることから、教育の機会や子どもの権利を奪われた悲惨な状況下にあります。

私たちはこれまでも、少女のたちの過酷な状況を改善すべくセンターを運営しており、2015年度末までにのべ836人が教育の機会を得ています。今回のクラウドファンディングを通し、2017年度から新たにスラム街を抱える地域でセンターを開き、計3つのセンターで200人の少女が教育や職業訓練を受けられることを目指します。

目標金額310万円。期限は12月20日（火）23時までとなります。期日までに目的の資金が集まらなければ、プロジェクトは成立しません。

どうか、お一人でも多くの方にご協力をいただけますよう、よろしくお願いします！

▼33万人の「隠された」少女たち
貧しい家庭の女の子の働き先として多いのは、中産階級以上の家庭です。つまり、他人の家の家事をする使用人、分かりやすくいえばお手伝いさんとして働いているのです。家の中で働いているため、その実態もほとんど外からは見えない状態にあります。そのため、雇い主の暴力、性的虐待を受ける危険にさらされています。年齢がかなり低い子もおり、全体の約25％が6歳から11歳です。

▼呼びかけ人　シャプラニール前ダッカ事務所長 藤﨑文子からのメッセージ
こんにちは、シャプラニール＝市民による海外協力の会の藤﨑文子（ふじさきゆきこ）です。私はバングラデシュの首都ダッカにある事務所へ赴任し、計6年半駐在していました。

少女たちがヘルプセンターで教育を受けることで、将来より安全で安定した仕事に就くことができます。その時、貧困の連鎖は断ち切られ、少女のみならずその次の世代の未来も明るく照らし始めるのです。ぜひこの取り組みについてご協力いただけますよう、心よりお願い申し上げます。
　
　
【講演会12/10（土）開催！「シャプラバ！過酷な児童労働からの解放へ。バングラデシュの少女たちに教育を！」】
毎回シャプラニールの活動についてさまざまなテーマでお話しする講演会「シャプラバ！」。今年9月に家事使用人として働く少女たちが通うヘルプセンターを訪問し、少女たちと触れ合った海外活動グループ柳下優美がお話します。ぜひお気軽にご参加ください！

【日時】2016年12月10日（土）14:00 ～ 16:00　
【会場】シャプラニール東京事務所
【アクセス】東西線「早稲田」駅から徒歩約5分/副都心線「西早稲田」駅から徒歩約8分
【参加費】500円
【申込み・お問い合わせ先】シャプラニール＝市民による海外協力の会 担当：京井
TEL：03-3202-7863　E-mail：event@shaplaneer.org
【詳細】こちらよりご確認ください！

【特定非営利活動法人シャプラニール＝市民による海外協力の会とは】
シャプラニールは、バングラデシュの言葉ベンガル語で「睡蓮の家」という意味を持つ、1972年に創立された海外協力団体（NGO）です。バングラデシュやネパール、インドといった南アジアで、主に児童労働削減や地域防災活動、フェアトレード活動を行っています。

外務大臣特別表彰（89年）、毎日国際交流賞（93年）、朝日社会福祉賞（05年）、沖縄平和賞（12年）、エクセレントNPO大賞（14年）受賞。