『秋田・ソーシャルデザインの学校』2期生募集のお知らせです。
去年秋、秋田県×グリーンズ×ハバタクがタッグを組んで開講した『秋田・ソーシャルデザインの学校』。昨今注目の集まる起業家だけでなく、NPOやボランティアサークル、地域コミュニティの担い手など、より広く、地域づくりのリーダーを増やしていこうという目的のもと、ソーシャルデザインにまつわる、最新の事例やノウハウ、横のつながり、他地域とのネットワークをお届けする学校です。
「秋田が好き」「地域の課題を解決したい」「暮らすまちをもっと楽しく」「つながりの場が欲しい」
それぞれの想いから、地域での活動を起こしたい、もしくはすでに起こしている方もいらっしゃるかもしれません。
最初は楽しいだけで、あるいは必要に駆られて意気揚々と、近しい仲間たちと始めた、地域を元気にする活動が、メンバーの出入りや、地域からの期待を背負い、始めたからこそ実感する理想と現実とのあいだで、モチベーションにバラつきが出てしまったり、継続が難しくなってしまった経験がある方も、少なくないのではないでしょうか?『秋田・ソーシャルデザインの学校』は、まさにそんな方のための学校です。
もちろん、継続のためにはビジネスにしていくことも一つの道ですが、教育や福祉、ご近所での緩やかな見守りや災害時の助け合いなど、どうしてもビジネスにしづらい領域があることもまた事実。きめ細やかな連携のある、豊かで、幸せを感じられる地域をつくっていくため、ローカルビジネスだけでなく、小商いやボランティア活動、地域活動も含めて、それらを広く「ソーシャルデザイン」と捉え、体験しながら学んでいただきます。
ソーシャルデザインとは、地域課題の解決とともに新しい価値の創出へとつながるような画期的な仕組みをつくること。たとえば、高校生と大学生にナナメの関係をつくる「カタリバ」や、ゴミ拾いの「グリーンバード」、秋田県内では「五城目朝市わくわく盛り上げ隊」や「Good Morning RUN」、横手市の共有リビングMIRAIYOKOTEなど、ビジネスとして、というよりはむしろ、新しい習慣や文化として、緩やかに組織化、仕組み化され、長く続くものも増えてきました。僕たちグリーンズが呼びかけて、日本国内100以上の都市に広がり、実は秋田でも100回以上の開催実績があるコミュニティ飲み会green drinksもその一つかもしれません。
ソーシャルデザイン、とカタカナにすると全く新しいもののように感じられるかもしれませんが、地域に残るお祭りや、伊勢神宮の式年遷宮など、そういった、文化系ソーシャルデザインとも言える活動や習慣や文化は、地域に緩やかな連携と、ある種の新しい風を吹かせる装置として、むしろ日本人が自然と引き継いできた地域や暮らしの源流にあるような気がしてなりません。そして、ある程度長く続く活動には必ず、共通のコツ、勘どころや心構えがあるのです。それらをまとめて学んでいきます。
1期生には秋田県全域から彩り豊かな10人が集い、仲間達とともに学び合いながら、自らの想いと向き合い、半年間をかけてそれぞれの企画を練り上げていきました。
greenz記事:秋田各地でプロジェクトがむくむくと誕生中! 秋田・ソーシャルデザインの学校初の成果発表会を開催したら、地域のソーシャルデザインに希望が見えてきた。
すでに活動が始まっている方もいれば、これからいよいよ一歩を踏み出す方もいます。各々のペースで進みながら、学び合い助け合って地域づくりに携わることができるコミュニティが生まれてきています。
そんな1期生とともに、新たな地域づくり活動に挑戦する仲間を募集します。ぜひ期を越えて刺激し合いながら、皆さんの想いを形にしていきませんか。
『秋田・ソーシャルデザインの学校』は、大きく分けて3部構成になっています。
1部は基礎知識を身につけるための「基礎講座」。
2部は先進地域へと足を運ぶ「スタディーツアー」。
3部は1期生の活動に参画しながら学ぶ「活動実践体験」。
参加性と自由度の高い、みんなでつくる学校を目指しています。
1期生の様子 (photo by 名塚ちひろ)
1期生の様子 (photo by 名塚ちひろ)
五城目朝市プラス
事務局・進行役は僕たちグリーンズを筆頭に、秋田に根ざした学びのデザインに取り組むハバタク、そして秋田県(あきた未来創造部地域づくり推進課)が全面バックアップしますので、どうぞご安心ください。
詳細は以下の通りです。奮ってご参加ください!
秋田・ソーシャルデザインの学校 2期
<対象>
地域づくり活動に参加経験のある者で、今後、自身がリーダーシップを持って地域課題解決に取り組む意欲のある者または、自身で企画した地域づくり活動を実践している者で、次の(1)~(3)を全て満たす者とする。
(1)本研修終了後も継続的に秋田県内において地域づくり活動に取り組む意欲のある方
(2)県内在住で18歳以上の方(平成31年4月1日現在)
ただし、「県内在住」の要件については、過去に秋田県に在住、在勤、在学したことのある方で、秋田県にUターンまたはIターンすることが予定されているなど、翌年度に県内で地域活動を企画・実施できると認められる場合はこの限りではない。
(3)研修課程の4分の3以上出席することができる方
<参加費>
無料
※ただし、自宅から研修会場までの旅費は自己負担。(先進地視察等を除く。)
<開催概要
(1)研修内容
1年目:地域課題の解決手法を学ぶ座学研修
2年目に行う地域活動の企画・実施に向けたグループ別研修
※受講者の目指す目的ごと(例:共助・支え合い、地域貢献型の起業、まちづくり等)にグループ分けし、グループ毎に研修内容(地域活動体験、視察、講話等)を組立。
2年目:受講者が実際に地域活動を企画・実施し、その成果を検証
※事業実施に際しては、既存の補助制度等を紹介
修了後:研修内容やリーダー同士のネットワークを活かした事業の継続実施
(2)研修期間
2019年8月~2021年3月
(3)募集人数
全県で10名程度
(4)研修日程
①座学研修
座学研修は全4回を予定しています。
※ただし、講義内容や講師等は、受講者の意見によって変更する可能性がございます。
第1回 「地域づくりとソーシャルデザイン」
兼松 佳宏氏(京都精華大学人文学部特任講師・元greenz.jp編集長)
2019年 8月12日(月・祝)13:00-15:00(予定)
秋田拠点センターアルヴェ 洋室C
第2回 「地域づくりとコミュニティデザイン」
岡崎 エミ氏(東京芸術工科大学 准教授)
2019年 9月15日(日)(予定)
秋田市文化会館 第4会議室
第3回
田中元子さん(株式会社グランドレベル代表取締役)
2019年 10月5日(土)(予定)
秋田市で開催予定
第4回 小倉ヒラクさん(発酵デザイナー)(開催時期未定)
合宿:2019年 11月中旬(1泊2日を想定)
中間発表:2019年 12月上旬
※第2回の開催時間及び第3回以降の日程は、詳細が決まり次第、受講者の方にお知らせします。土日祝日の開催(会場:秋田市)を基本とします。
②グループ別研修
受講者が希望する活動実践テーマによりグループ分けし、グループ毎に活動実践体験や先進地視察、リーダー講話等を組み合わせた研修を実施する。(研修の内容や実施回数はグループ内の協議により決定。)
③成果発表会(令和2年3月中旬を予定)
受講生が研修の成果を共有するとともに、広く一般に取組内容を発信するため、公開プレゼンテーションによる成果発表会を開催する。
<申込締切>
2019年 7月 29日(月) 17:00
申し込み多数の場合は事務局で選考の上、8月1日(木)に選考結果をお知らせいたします。
講師
1979年秋田生まれ。ソーシャルデザインのためのヒントを発信するウェブマガジン「greenz.jp」の立ち上げに関わり、10年から15年まで編集長。2016年、フリーランスの勉強家として独立し、著述家、京都精華大学人文学部 特任講師。著書に『ソーシャルデザイン』、『日本をソー シャルデザインする』、連載に「空海とソーシャルデザイ ン」「学び方のレシピ」など。
1973年横浜生まれ。studio-L MOTEGI所長。早稲田大学卒業。学士。(株)学習研究社入社後、婦人誌『ラ・セー ヌ』編集部を経て1999年独立。(株)エスクァイアマガ ジンジャパン発行『Luca』副編集長、(株)リビングデ ザインセンター発行『LIVING DESIGN』編集長を歴任。 2009年1月よりstudio-Lに参画。編著に『Design it yourself』(建築資料研究社刊)など。
1975年茨城県生まれ。企画、執筆のほか、けんちく体操、アーバンキャンプ、パーソナル屋台など、都市や建築への関心と能動性を喚起させるため、さまざまな活動を展開している。著書に『マイパブリックとグランドレベル -今日からはじめるまちづくり-』(晶文社)など。2016年〜株式会社グランドレベル代表取締役。2017年〜墨田区千歳にて「喫茶ランドリー」企画運営。
発酵デザイナー。「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、東京農業大学の醸造学科研究生として発酵を学びつつ、全国各地の醸造家たちと商品開発や絵本・アニメの制作や ワークショップをおこなっている。書籍『てまえみそのうた』でグッドデザイン賞2014受賞。大学等の一般向け講座で、発酵学の講師も務めている。
<主催>
秋田県・秋田県あきた未来創造部地域づくり推進課
<運営>
グリーンズ
ハバタク