Japanese Honeybee Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo byHyougushi
「ニホンミツバチは、人を覚え、友達になることができます」
「いったん友達になると刺されません。私は蜜を取るときでさえ、面布を被ったことはない」
「ニホンミツバチ言葉を持っている。私は20表現くらい解る」
そう語るのは20 数年前からニホンミツバチの生態研究と普及に取り組んで来た、「ハチと話せるおじさん」こと、久志冨士男さんです。ミツバチと言えば数年前からセイヨウミツバチが集団失踪するCCDに関するニュースが報じられてきましたが、日本国内に昔から住むニホンミツバチも現在その数が激減し、2009年には壊滅的な被害を受けたのだとか。その警鐘を鳴らし、ニホンミツバチを守るために昨年、「ミツバチたすけ隊」を発足しました。
ミツバチがいなくてはハチミツが採れないばかりか草花が受粉することができません。すると実を結ぶことができず、人間が食べるべき作物も採れなくなってしまいます。また久志さんによると、人間の手による受粉よりミツバチによる受粉の方が良い作物がたくさん採れるのだとか。それは「ミツバチが適切な時期を知っている」ためだそうです。
久志さんがミツバチ激減の原因として指摘するのは、ネオニコチノイド系の農薬です。この農薬はミツバチの神経を狂わせ、汚染されたミツバチは飛び立ったが最期、巣へと戻れなくしてしまうのです。その危険性は早いうちから指摘され、すでにフランスでは裁判所が使用を禁止しているほど。ですが、日本では規制への動きすら出てきていないのが現状です。
こういったニホンミツバチにとって危機的なものとなっている現状を何とか打破するべく、久志さんは著作「ニホンミツバチが日本の農業を救う」や「我が家にミツバチがやって来た ゼロから始めるニホンミツバチ養蜂家への道」を出版。日本全土でワークショップや講演会を行うなど、勢力的な活動を行っています。
現在、「ミツバチたすけ隊」では隊員を募集中。全国でミツバチの生息状況調査なども行なっています。
近いものでは6月13日(日)に四国丸亀で巣箱作りと講演のワークショップが開催されるので、お近くの方は参加してみてはいかがでしょう。
ニホンミツバチの言葉を知って、世界初の「ハチ語通訳者」になるのも良いかも?
ミツバチ助け隊の活動を知る。
久志さんの最新作でミツバチの飼い方を調べる。
ミツバチ失踪事件に関する田中優さんのメルマガを読む。