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今、世界中で多くのスモールコミュニティが生まれ、都会の人々もエコロジカルな生活へシフトをしていますが、実際に今までのライフスタイルからそのような地域や共同体に本格的に参加するにはまだ障壁を感じている人も多いのではないでしょうか。
循環型コミュニティシフトを実現するには、ゼロカーボンの建築や自然エネルギーなどのグリーンインフラの構築など大規模な投資が必要な環境テクノロジーの導入が必須だとか、有機農業による自給自足で経済的な自立も実現しなければならないとか、あるいは人里離れたスピリチュアルな共同体に生きることだとか、極端な選択肢が多くリスクも伴う思い切った選択に感じてしまうかもしれません。
しかし本来サステナブルな地域コミュニティは環境面にとどまらず、社会性、経済性そして精神性、その全てが相互に関連しあっていて上手にその調和とバランスをとることが鍵です。
外側から見れば田舎やエコヴィレッジで行われている有機農法やパーマカルチャーの実践、持続可能な建築、水の循環利用、糞尿分離バイオトイレなどのサステナブルな取り組みは世界中どこでも同じに見えますが、環境的にすぐれていても経済的に自立しないために破綻するケース、また理念や規律が厳しすぎたり、健全な人間関係やコミュニケーションを欠いたために運営で行き詰まった取り組みが実はたくさんあります。
地域に根ざしながらも、いかに排他的でなく外と交わり「開かれた」循環を生み出せているのかは外側から取り組みを見ても実情はなかなかわかりません。
普通の人たちによる、あたりまえの無理のない暮らしの循環
JINOWAコンソーシアムが主催するJINOWA Talk第2弾では、どうやったらローカルでありながらもグローバルにも開かれ、他者と交わり、多様性のあるサステナブルなコミュニティづくりが可能になるのかをテーマに、イタリアで最も創造的・社会的な農園と称される「Tularù」を主催するMiguel Acebes Tosti(ミュグエル)さんをお招きしお聞きしたいと思います。
ホストの発酵専門家のカルロ・ネスラー氏も「Tularùは特殊な人の集まりではなく、普通の人たちが取り組んでいる地域共同体づくりだから皆さんの参考になると思う」と推薦してくれました。
「Tularù」は全ての営みを土に還し、環境を再生させるまでの取り組みとなっており、リジェナラティブ農業を実践して、土壌をよくしながら地域に本当の豊かさをもたらしています。
当日はさらにキーノートスピーチとして、日本でも黒川温泉で地域に根ざしたコンポスト(地域コミュニティ循環型コンポスト)プロジェクトを実践しているサーキュラーエコノミー 研究者でもある安居さんをお招きし、日本とイタリアの双方のオープンサーキュラー環境再生型農業の取り組みをお聞きしたいと思います。
Miguel Acebes Tosti ミュグエル・アセベス・トスティ(イタリア)
創造農村を自らの手で切り拓き、今日イタリアでも最もイノベーティブな「ソーシャルバレー」と言われている環境再生型農業を実践するTularù農園のオーナー。ローマ近郊リエーティにて放棄された種である古代小麦を活用し、農業のみならず地域に経済と雇用を生み出す豊かな循環をもたらしている。
地元の仕事の重要性や、製品の背景を理解して購入する地域コミュニティの再構築を目的としたワークショップやショーをはじめとしたイベントを実施。滞在型ワークショップ「Scuola natura」も行っている。
安居 昭博 やすい・あきひろ(日本)
1988年12月12日生まれ。東京都練馬区出身。Circular Initiatives&Partners代表。世界経済フォーラム Future Global Council 日本代表。ドイツ・キール大学「Sustainability, Society and the Environment」修士課程卒業。サーキュラーエコノミー研究家 / サスティナブル・ビジネスアドバイザー / 映像クリエイター。
アムステルダムと東京の2拠点で活動し、これまでに50を超える日系企業・自治体に向けオランダで視察イベントを開催しサーキュラーエコノミーを紹介する。複数の企業へアドバイザー・外部顧問として参画。関係省庁や行政機関、企業向けに講習会の実施やメディア媒体を通じた発信活動も行う。「トニーズ・チョコロンリー (Tony’s Chocolonely)」を初めとしオランダ企業の日本進出プロジェクトにも参画し、日本とヨーロッパ間でのサーキュラーエコノミー分野の橋渡し役を務める。2019年にはサーキュラーエコノミーを伝える活動が高く評価され「SDGs Creative Award 2019」にて特別賞を受賞。
2015年よりドイツのサスティナブルウェブマガジンYooweedoo / FUNKENZEITにて映像制作 / 写真撮影 / 英語・ドイツ語でのインタビュアーを担当後、2019年よりアムステルダムへ活動拠点を移す。2015年ベルリンの難民支援プロジェクトThe Hutto Projectへ映像ディレクターとして参加。ドイツ・キール大学マスタープログラム「Sustainability, Society and the Environment」に在学中の2016年にはドイツと日本での持続可能な社会への功績が認められ、ドイツ緑の党の財団Heinrich-Böll-Stiftungの奨学生に日本人で唯一選抜される。2017年にベルリンで手掛けた「賞味期限切れ・廃棄食品だけを販売するスタートアップ」SirPlusの公式プロモーション映像は世界中で視聴され一躍話題となる。Slow Food Japan / Germanyでも映像制作・写真撮影を通じ、地産地消や有機農業を広める活動に従事。
Carlo Nesler カルロ・ネスラー(イタリア)
大豆を使わない味噌醤油生産者・世界的な発酵のスペシャリスト
2016年、発酵と自然農法に焦点を当てた生産、トレーニング、実験の拠点として、ローマから北へ1時間のヴィテルボに CibOfficinaMicrobioticaを設立。
幼い頃から培われた料理や発酵食品への情熱から、専門知識を極め、パーマカルチャーデザインコースに参加した後、生物学者のサビアナ パロディデルフィーノの指導の下、発酵の分野の専門家として独立。イタリアでは発酵分野の第一人者として全国で教室を開催し、彼の生徒は海外の発酵コミュニティにも広がっている。またコンサルタントとして、Norbert Niederkofler、Oliver Piras、MauroRicciardiの著名シェフへのコンサルティングも提供。アメリカの発酵カルチャーのリーダーであるサンダー・キャッツのイタリア版翻訳者として、ワイルドファーメーテーション(発酵)の普及にも貢献している。
Skinner Tomoko スキナー・トモコ(ハワイ US)
ハワイ在住バイリンガル プロナレーター、ポッドキャスター、ライフコーチ、ハワイ文化研究家。アメリカ人の夫と息子と共にハワイ島在住。幼少時代をNYで過ごした帰国子女。 ハワイ島の田舎暮らしを楽しみながら、古典フラを踊り「自然とつながる」をテーマに活動を広げている。
【日時】
2021年6月4日(金)18:00~19:30
【会場】
オンライン(開催前日にZOOMリンクをお送りします)
※英語・イタリア語・日本語での同時通訳付き
【参加料】
無料
【イベント詳細・申込み先】
参加登録URLはコチラから!
※2021年6月4日(金)0時まで受付
【ウェブサイト】
JINOWA Consortium HP