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あなたの「No thank you」が世界を変える? 使い捨てのストロー16万8千本を集めたアーティストBenjamin Von Wongさんに学ぶ、いま私たちにできること

使い捨てプラスチックがもたらす環境破壊や、それにまつわる規制のニュースを目にする機会が増えたと感じる今日この頃。普段からマイバックやマイボトルを持ち歩いている人は、どれくらいいるのでしょうか。

レジ袋をなるべくもらわない、プラスチックカップやペットボトル入りの飲料をなるべく買わないように気を付ける。そんな習慣に励んでいても、時にプラスチックストローはないと困るしついついもらってしまう……という人も少なくないかもしれません。

最近では、アルミ製やチタン製の「マイストロー」を持つ人も増えているようですが、まだ持ち歩いていないという人もたくさんいるはず。私もそんな一人です。

今日は、そんなプラスチックストローの使い捨てをユニークな方法で喚起するアーティスト、Benjamin Von Wong(以下、ベンジャミンさん)の作品をご紹介します。

ベンジャミンさんは、カナダ出身32歳の写真家。彼は、なんと16万8千本のプラスチックストローを集めてジャンク・アート作品を製作。使い捨てのプラスチックストローを使わないよう観た人に呼びかけているのです!

Straw(ストロー)+Apocalypse(世の終わり)の言葉を組み合わせて「Strawpocalypse」と名付けられた作品

プラスチックストローはなんと年に2億6000万本も生産され、そのうちの10%が海に流れていると言われています。しかしそれらの分解には相当な時間を要するだけでなく、まったく分解されないこともあるのだとか。

製作にあたって、まず、ベンジャミンさんは作品づくりに協力するボランティアメンバーと、6か月かけてプラスチックストローを集めたんだそう。作品を制作した場所はベトナム。このプロジェクトは、スターバックスベトナムと非営利団体のZero Waste Saigonの協力のもと実施されました。

制作期間は2週間。波の異なる部分を表現するために集められたストローは色ごとに分別されます。その後1本1本つなげられて、漂う海底、白い泡、黄色い砂になりました。ボランティアメンバーは何時間もかけ、筆で描いたような線をストローで再現したのです。

さらに同じく環境破壊で使用制限を求める声が訴えられているプラスチックバッグも、ストローを土台とつなぎ、LEDライトを反射させるために使用されました。製作には地元のデザイナーも関わり、最終的に作品はなんと3.3メートルの高さに。2019年3月下旬までは、ホーチミン市内で展示されました。

この作品について、ベンジャミンさんはこのように話しています。

この作品をつくることで、作品を観た人が次にストローを使う際「プラスチックストローは必要ない」と断れるよう、気づいてほしかったんだ。

「たかが1本のストロー」、そう思う人が80億いたらどうなる?

今まで日本はプラスチックごみを中国へ輸出し、中国がそれらをリサイクルしていました。しかし中国は環境汚染を防ぐため、2017年末から輸入を禁じるように。日本経済新聞の報道によると、中国の輸入禁止の影響で、日本のプラスチックごみの輸出は年150万~160万トンから100万トンに減少。この1年で約50万トン分が国内にとどまったそう。

排出されたプラスチックごみをどう処理するのかという問題だけではなく、そもそもどうすれば増やさずにいられるのか、ということを日本は改めて考える必要があるのではないでしょうか。

今回のベンジャミンさんの作品は、そんな「どうすれば」と考えた後にとるべき行動のひとつ、つまり、まずは身近な使い捨てプラスチックを利用しないよう呼び掛けるもの。

これから季節が夏に向かい、暑い日にはきっと冷たい飲み物を飲みたくなりますよね。そんなときには、ストローを使うという選択肢があるでしょう。でもそのストローを本当にもらい続けるべきなのか、それとも「No thank you」と言うべきか、一緒に考えてみませんか?

[Via Inhabitat, My Modern Met, Benjamin Von Wong Blog]

(Text: 桝井菜々子)
(編集: スズキコウタ)