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2006年9月、シブヤ大学は開校しました。
つい最近のような気がするかもしれませんが、この10年間というのは「社会」が劇的に変わったとも言えるような、時代を象徴するトピックが数多く生まれた時期でした。
たとえば、iPhoneが登場したのは2007年。FacebookやTwitterの日本版が公開されたのは2008年。
実に開校当時というのは、まだスマホもSNSも登場していなかった頃で、「社会起業家」や「ソーシャルビジネス」「コミュニティデザイン」のような言葉も存在していませんでした。
思えば、開校の翌年に出版されたシブヤ大学の本(『シブヤ大学の教科書』)も、当時の本屋さんには並べる書棚がなく、ある書店では「サブカルチャー」と書かれた棚に置かれていました。もちろん、現在では皆さんもご存知のように「NPO」「ボランティア」「まちづくり」「地域ビジネス」などと、10年前にはまったく想像もしていなかった書棚が当然のように存在しています。
つまりこの10年間というのは、テクノロジーの進化を伴いながら一人ひとりが「個人」として力を持ち、社会においては「シビック(わたしたち市民)」が主役となってきた時代とも言えるのではないでしょうか。
今回の10周年特別授業では、「市民社会」や「市民活動」などといったキーワードを軸に、NPOを含めた昨今のさまざまな団体がどのような時代背景の中で生まれ、どのような活動が行われてきたのかを振り返ってみたいと思います。
授業は大きく2部構成となっています。
第1部では、シブヤ大学を始めとした全国各地の取り組みを「ソーシャル系大学」と名付けられた明治学院大学社会学科の坂口緑先生をお招きし、グローバルな視野で「市民社会の歴史」を解説していただきたいと思います。
また、次代を担う起業家型リーダーの育成をコンセプトに活動する中間支援組織『ETIC.』代表の宮城治男さんもお招きし、現場の近くで見守り続けてきた立場から感じた変化についてお話しいただく予定です。
続く第2部では、この10年の間に設立され実際に活動してきた団体の方々にご登壇いただきます。
シブヤ大学の姉妹校ネットワークを代表して、広島から『ひろしまジン大学』学長の平尾順平さん。
また大阪からは、若者の生き方や働き方などのさまざまな社会課題をユニークなアイデアで解決するNPO『スマイルスタイル』代表の塩山諒さん。
そして、「日雇い労働者の街」としてその名を知られている横浜の寿町でホステルを運営するなど、早くから“モノづくり”よりも“コトづくり”のコンセプトを掲げてまちづくりの活動を続けてきた『コトラボ』代表の岡部友彦さん。
最後に、通常のまちづくりでは排除されつつある“高齢者”をターゲットに「100歳まで働ける場所づくり」をさいたま市鹿手袋地区で実践されている『BABAラボ』代表の桑原静さん。
各ゲストの方々の活動は、解決する課題もその解決アプローチもまったく異なるものですが、この10年の間に「いち市民」として地域に根ざし、さまざまな活動を続けてきたという意味ではとてもよく似た共通点を持っています。どのような経緯で活動を始め、どのような未来を見据えているのかなど、個性豊かなそれぞれのあり方からこの時代を眺めます。
日数にすれば3650日。長くもあり、短くも感じる10年間。たとえ小さな活動であったとしても、大きな時代の流れの中で地道に着実にやり続けていけば、必ず「何か」は変化していく。そんなことを改めて実感できる機会になればと思っています。
▼第1部「市民社会の歴史」を振り返る
坂口緑(明治学院大学社会学科教授)
宮城治男(NPO法人ETIC.代表理事)▼第2部「市民活動の現場」から眺める
平尾順平(ひろしまジン大学)
塩山諒(スマイルスタイル)
岡部友彦(コトラボ)
桑原静(BABAラボ)(授業コーディネーター:伊藤剛、左京泰明)
【日時】
2016年9月25日(日)13:00 〜 16:00
【会場】
恵比寿ガーデンプレイス 「The Garden Room」
【参加料】
無料
【定員】
300名
【申込み先】
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