みなさんは、普段スーパーマーケットで何をポイントに食品を選んでいますか?
品質、鮮度、値段・・・それとも産地?
どうせ買い物をするなら、少しでも”良いもの”が買いたいところですが、果たして良いものを選び出すポイントって値段や鮮度だけなのでしょうか?
今回はカリフォルニアに拠点を置くベンチャー企業が始めた、あなたにも社会にも、そして環境にも良いものを教えてくれるアプリ型サービス「HowGood」をご紹介します。
HowGoodの使い方は、いたって簡単。知りたい商品のバーコードを専用のアプリで読み込むだけで、いつでも商品につけられた4段階の評価を知ることができます。また、商品が手元になくてもHowGoodのWebサイトから検索することも可能。
良い方から順番に、「Great」「Very Good」「Good」「No Globes Earned」の4つ。現在は、10万点以上の商品を扱っています。
似た商品同士を、アプリ上で比較することもできます。
現在、アプリはアメリカのApp StoreとGoogle Playの両方で無料で提供されています。
肝心の評価は、どのように判定されているのでしょう?
HowGoodは、スーパーマーケットが扱っている商品を、その成分と生産している会社の両面から評価しています。
評価の項目は、「健全な経営がなされているか」「生産工程は健康的か」「生産者とつながりがあるか」「安全基準をどのくらい満たしているか」「労働者は健康に働いているか」「過度な宣伝が行われていないか」「地産地消が行われているか」など、なんと60項目以上あるのだとか。このこと細かな情報を組み合わせることで、独自の評価判定が割り出されます。
また運営会社は、スポンサー契約ではなくスーパーマーケットに評価情報を提供することで収益化をしているそうなので、誠実で平等な評価判定にも自信がある様子。
驚くほど良い商品を、多くの人々に知ってもらうため。
サービスを立ち上げたのは、Alexander GillettさんとArthur Gilettさんの兄弟。兄でCEOを務めるアレキサンダーさんは、こう話します。
私たちは、企業がマーケティングに力を入れすぎていることに、問題意識を感じていました。
ある会社は驚くほど良い商品をつくっている。でも、ある会社は品質は無視して、ただパッケージや宣伝に力を入れているだけかもしれない。
「どのように消費者に良いものを伝える信頼性の高いシステムを提供できるのだろう」と考えた末、私たちが編み出した答えがHowGoodのシステムでした。
アレキサンダーさんとアーサーさん。
HowGoodは、ただの消費者のためだけの値札ではありません。お店にとっては、売り上げのアップを図る機会となっています。実際、最高評価である「Great」が付いている商品の売り上げは、ラベルをつける前よりも平均で26%上がったのだそう。
HowGoodを導入することによって、お店はより良い商品を適正な価格で売ることが可能になります。その結果、利益向上につながり、それまで以上に良い商品を扱うことができるようになるのです。
最高評価である「Great」だけでなく、「Very Good」「Good」がついた商品も売り上げが上がっている様子。
アレクサンダーさんは、サービスの価値についてこう話します。
私たちは、消費者が本当の値段を知る方法をスーパーマーケットに提供しています。もしヘルシーだったり、社会にとって良いものを使いたかったら、少しだけ余分にコストがかかる。そのことを消費者につたえているのです。
社会や環境にとっても良い商品を買いたい気持ちはあっても、スーパーマーケットに実際に行くと、どれが”良い商品”なのか判断するのはなかなか大変。
HowGoodのシステムによって良いものがもっと認められ市場に出回るようになるのは、消費者にとっても、お店にとっても、生産者にとっても良いサイクルですね。
次にスーパーマーケットに行ったとき、みなさんが大切にしている基準を見直してみてはいかがでしょうか?
[via HowGood,root market,PROGRESSIVEGROCER,Co.EXIST]
(Text:きとうかよ)