いまや女性だけでなく男性にも大人気のヨガ。海岸や山の上や公園など、アウトドアでヨガをするツアーなどもありますが、今回はなんと農園でヨガをするというニューヨークの「Farm to Yoga」をご紹介します。
発起人のAbby Palomaさん(以下アビーさん)は、自分の身体や気持ちの状態に気づくための”こころのエクササイズ”として、欧米で実践されているストレス解消法「マインドフルネス」のメカニズムを大学で研究したあと、ヨガを教える仕事をしていました。
アビーさん
健康志向からオーガニックの野菜を摂るなど、食事にも気をつかっていたアビーさん。あるとき「遠く離れた場所のものを食べていることが本当に良いことなのか」を疑問に思い、自分でも小さなオーガニック農園を始めることにします。
そして、せっかくならヨガをしながら食について学べる場にしようということで、Farm to Yogaをはじめたのです。
プログラムはまず、野菜やハーブの畑、花の庭園などをまわり、野菜がどうやって育つのか、どんな種類があるのかを学ぶツアーから始まります。そのあとは、たくさんの植物に囲まれて、心地よい音楽を聞きながらヨガを。とっても気持ち良さそうですね!
ヨガのあとは、とれたての新鮮な野菜を食材にディナー会を開催。地元の料理愛好家やシェフとコラボレーションし、おいしそうな食事が並びます。
ヨガという言葉は、サンクリット語で”融合”や”結合”という意味を持っており、すべての生きものと相互的に結合する行為だと言われています。食べることも、食べものと結合すること。ヨガと食事にはそんな共通点があるんですね。
ひとりひとりの健康状態が、みんなが集まったときの健康状態となります。私たちの取り組みは、地域全体の健康をつくりだすものだと思っているんです。そして、その先に地球の健康がある。問題を解決するこたえは、私たちひとりひとりの中にあるのです。
土や植物に触れることがからだと心を癒す効果があることから、農業を通して精神病・高齢者の方のリハビリや退役軍人の方をケアする「農業療法」も注目されています。
私たちが自分のからだと心と向き合うことが、地域の健康や環境の問題を解決する第一歩となるのかもしれませんね。あなたもお家の近くの畑で、農業しながらヨガしてみませんか?
[via Well and GOOD、Growing Heart Farm、FARMtoYOGA、bodylocal、FARMtoYOGA、Farm Direct、wikipedia、sidetour]
(Text: 松尾沙織)