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軒先の植木だって”国定公園”だ!思いを共有して街に緑を増やす「Homegrown National Park Project」

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ナショナルパークと聞いてまず思い浮かべるのは、日常から遠く離れた雄大な自然でしょうか。

実は、家の軒先にあって、自分で育て、味わったり寝そべったり、ご近所さんと気軽にシェアできてしまう、そんなナショナルパークがあるのです。それが2013年夏、カナダ・トロントで行われた「Homegrown National Park Project」という取り組みです。

“自家製ナショナルパーク”とでもいうべきこのプロジェクトでは、かつて市内を流れていたガリソン運河跡に沿って、市民参加型で街に自然を取り戻そうとしています。


 
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Homegrown National Park Projectは、カナダの著名な科学者デイヴィッド・スズキ氏(セヴァン・スズキさんのお父さんですね)が設立した財団がイニシアチブをとり、”コミュニティパートナー”である14ものNPOやボランティア団体など協力して展開しました。

また、趣旨に賛同する地元ボランティアをトレーニングし、21人の”パーク・レンジャー”を任命。環境教育専攻の学生やエンジニア、ランドスケープアーキテクチャーなど、経歴も様々な彼らは、かつてこの地にあった豊かな自然を取り戻す、というプロジェクトのミッションに共感し、手を挙げました。
 
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サステナブルでより健康的、かつハッピーな都市の実現、というミッションに共感し、集まったレンジャーたち。

レンジャーの一人はこう語ります。

都市に住んでいると、自然とのつながりを見失ってしまうのは簡単。私たちは、自分も自然の一部なのに、そのことを忘れてしまいがち。でもそれって、私たちが自然と調和して生きていくには、覚えておいておかなければいけない大切なことだと思うんです。

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資金集めのために青空ヨガイベントを開催したレンジャーも

レンジャーたちの活動を受け、住民たちもまた、自分たちの前庭やバルコニーなどに野菜や草花を植え、緑を増やしてきました。味気ないフェンスを飾り付け、舗装道をペイントし、またランタンを灯しての野外パーティといった楽しい企画も!

自然とのつながりを取り戻し、シェアすることで、コミュニティの絆も深まっているのです。

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ほんの小さなスペースでも、一緒に草花を植えることで笑顔がこぼれます

参加者の一人、9歳の女の子は

このプロジェクトに参加してるって標識を、家の前に出すのはとっても誇らしい。ハチやちょうちょのために、道に花や草を植えているの。環境のためにいいのよ。

「自然はどこか遠くにあるもの」と感じがちな都市住民にとって、このプロジェクトは緑を豊かにするだけでなく、暮らしも豊かにしてくれているよう。皆さんも、今度街かどで小さな自然を見つけたら、自然とつながる自分とその豊かさを、少し思い出してみませんか?

(Text:田中 寛子)
[via GOOD]