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73カ国3,746人が参加した、世界初のバーチャル合唱団「Virtual Choir」 [あったかテクノロジー]

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シリーズ「あったかテクノロジー」は、”ほっ”と心があたたまるようなテクノロジーの紹介を通じて、テクノロジーをどのように私たちの生活に取り入れ、活かすことができるかを一緒に考えていく、インターン阿部さんのマイ企画です。今回は第3弾!

73カ国、3,746人。これ何の数字か分かりますか?実は、ある合唱団「Virtual Choir」の構成メンバーの数です。まずは、こちらの映像をご覧下さい。

こちらのミュージックビデオには、スクリーンに映ったたくさんの歌い手が現れます。実はこの合唱団、インターネットを通じて世界中から歌声を集めた世界初のバーチャルオンライン合唱団なのです!

リアルでこの規模の合唱団をつくろうとすると、莫大な資金と時間がかかりますが、テクノロジーを活用することで今までの常識を覆すようなあたらしい音楽の形が生まれています。

世界初のバーチャル合唱団が誕生したきっかけとは?

仕掛けたのは、アメリカの作曲家兼指揮者のEric Whitacre(以下、エリックさん)。きっかけは、ある女性がエリックさんが作曲した曲を歌ってYouTubeに動画を投稿したことでした。エリックさんはソプラノ、アルト、テノール、バスそれぞれのパートの動画を重ねることで、合唱団のような音楽をつくることを思いつきます。

そこで「Lux Aurumque(光と輝き)」という曲の楽譜をネット上でダウンロードできるようにし、指揮をしている動画をYouTubeに投稿。それに合わせて歌った動画を募集しました。すると、12カ国から185人の歌声が集まったのです。それを編集してVirtual Choirを結成し、2010年にインターネット上で公開しました。

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YouTubeに投稿された”Lux Aurumque”の指揮動画

新しい”音楽創作の形”として動画はたちまち話題となり、公開から2ヶ月で100万回再生を達成。2010年10月に”Lux Aurumque”を収録したVirtual ChoirのアルバムCDが発売されると、アメリカとイギリスのチャートで1位になり、2012年のグラミー賞の最優秀合唱パフォーマンス賞を受賞という快挙を成し遂げました。

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Virtual Choir 第1弾”Lux Aurumque”の様子

バーチャル合唱団のこれから

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2010年に一本の動画がきっかけで始まったVirtual Choir。2012年には第3弾”Virtual Choir 3.0”が公開され、73カ国から3,746人の歌い手が参加しました。世界中の人々とひとつの音楽を作り上げる新しい試みは、大きな共感を呼び、回を増すごとに参加メンバーも増えています。

今や世界で最も多様性を持った合唱団だといえるでしょう。現在は第4弾の製作が進んでいるそうです。

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第4弾参加者の内訳。今回は101カ国から5,905人が参加。

回を増すにつれて参加者が増えるのは、世界中の人々とつながるという”非日常”に惹かれるからかもしれません。合唱団という親しみのあるものをテクノロジーの力で、大きなコミュニケーションのハブにする今回の取り組み。みなさんも、インターネットを通じて、音楽で世界とつながってみませんか。

 
(Text: 阿部星渚)
[via ericwhitacre.com, TED, NPR]