新型コロナウイルスによって、さまざまな変化がもたらされた私たちの生活。グリーンズでもスタッフの完全リモート勤務を導入し、「グリーンズの学校」ではオンラインで授業を提供するようになりました。
移動に時間を使わなくていいのはオンラインのメリットですが、一方で、一日中家にこもりっきりになってしまい、気持ちのメリハリがつかない…という問題も。同じような悩みを抱える方も、多いのではないでしょうか。
そんな状況を打破するべく、日本以上に外出のハードルが高いアメリカのニューヨークで始まったのが、「Socially Distanced Office(社会的距離を保ったオフィス)」という新しい取り組みです!
マンハッタンのビル群を眺められる川の上のオフィスへ出勤する手段は、もちろんボート。
ボートの操縦者とは、距離を取りつつ、マスクも着用して感染対策。
オフィスに到着したら、早速Zoomで会議! 周りに人はいないので、窮屈な思いをしながらマスクをつける必要はありません。
ボートでスナックやコーヒーなどを売りに来てくれる人もいるので、休憩時間も困りません。
ニューヨークの都会の風景を眺めながら、のびのびと仕事ができてしまう「Socially Distanced Office」。人との距離を気にすることも、家にこもりっきりでストレスを感じることもありません!
船酔いしそうじゃない?
電子機器が水に濡れたらどうするの?
ちょっと待って、トイレはどこ?
そんな疑問が浮かんだ方もいるかもしれませんが、お気づきの方は大正解! このオフィス、実は本物ではありません。
なんとこれ、ユニークなパフォーマンスアートを展開する「Improv Everywhere」が、海や川など水上のスペース活用を探究する「Tideland Institute」とコラボレーションして生まれた1日限定の作品。なにも知らない街の人々も観客として巻き込んだ壮大なジョークなんです!
ニューヨークは、川や海に囲まれていながら、そういったスペースの活用にはこれまであまり目が向けられていなかったことから、街の人に水上の可能性に気づいてもらうための活動をする「Tideland Institute」。そんな、街の人に川を面白がってもらいたい「Tideland Institute」と「Improv Everywhere」が意気投合して、今回のプロジェクトは生まれたそうです。
「Improv Everywhere」のCharlie Toddさんは、こう語ります。
今までニューヨークは、人が集まり、活気あふれる街だったけど、新型コロナウイルスの感染が大きく広がった影響で、今じゃ街の人もめったに出歩かず、「死の街」と呼ばれることさえある。
でも、僕たちのクリエイティブな気持ちは、こんなもので無くなったりしないって証明したかった。
ワクチンが行き渡って自由に外出できるようになったら、また以前のように3000人が集まるイベントを開催して、みんなで笑いあいたいね! その時が来るまで、みんなが安全に楽しめる今回みたいな企画を続けていこうと思うよ。
新型コロナウイルスの感染が広がり始めてから、1年以上が経つ今。いろんな変化があり、窮屈さを感じることもありますが、こんな自由な発想をどんなときも忘れずにいたいですね!
実際のパフォーマンスの様子はこちら! 英語がわからなくても、街の人の表情や反応を見ているだけでクスッと笑いがこみ上げます。
[via Improv Everywhere, New York Post, Newsweek, flickr]