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専門性も肩書きもないわたしは、これからどう生きていこう。自分に合った社会とのつながり方を見つけた、人生の先輩6人に学ぶ。

greenz playlist」は、読者のみなさまの「毎日見れないから、いいとこどりしたい!」「過去の記事からも、なにか面白いものを見つけ出したい!」という声に応えて、ライフスタイルやテーマに合わせて過去の記事をリスト化していく企画です。

「わたしはこの世界で必要な存在なんだろうか」と塞ぎ込んでしまったことはありませんか?

大学生のわたしの周りには、同世代でも忙しく活躍している人たちがいます。学生起業家や有名シェフの弟子、一つの会社で働きながらプロジェクトベースで他の会社に関わっている人など。そんな人たちを見ていると、わたしはこのままでいいんだろうか、もっと頑張らなきゃいけないんじゃないかと不安になってしまうことがあります。

でも、そんな不安を原動力に動いたとしても、いつまで経っても満たされずまた新たな不安に苦しくなってしまうだけかもしれません。では、自分自身を消耗させずに、自分にとっても周りの人にとっても心地よい状態で生きていくにはどうしたらいいのでしょうか。

今回は、自分に合った向き合い方と距離感で社会とつながっている人生の先輩を過去の記事を通してご紹介。彼・彼女たちの生き方・働き方から、わたしとあなたの未来への筋道が見つかるかもしれませんよ!!

小さくつくる人を増やす

暮らしも、道具も、食べ物も。増村江利子さんの“つくる側”に回る暮らしと、まちはつくらない、まちづくり by 石村研二さん

まずはじめは、暮らしの中から生きている実感や、社会での役割を感じられるヒントをくれるフリーランスエディターの増村江利子(ますむら・えりこ)さん。移住をきっかけに、それまで生きている実感を持てていなかった自分や、知らぬ間に背伸びをしていた自分に気付いたんだとか。

都心はあらゆるものができてしまっていて、自分でつくらなくても生きていける。他の人は何かをつくっているのに、自分は実践者側に回れないことから無力感を感じ、無意識に自分の可能性を狭めてしまうこともあるかもしれません。

実際に増村さんは移住後、DIYで家の改装をしたり、食材や調味料などさまざまなものを自分でつくるようになり、「やりたいことがどんどん出てきた」といいます。

このように大きな規模ではなくゆるやかに小さくつくる人が増えていくことで、一人ひとりが「わたし」という多様で唯一無二の存在を活かせる社会が生まれるのではないかと思います。

「心うごく仕事」ができる人を増やす

誰もが働くことに傷ついてしまう世の中だけど「心うごく仕事は、できる」。若者に伴走して10年、ハローライフは何度でも肯定する。 by 杉本恭子さん

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あなたは「心うごく仕事」と聞いて、どんなふうに頭に思い浮かべますか?

大阪のNPO法人HELLOlife(ハローライフ)の創業メンバーのひとり田川香絵(たがわ・かえ)さんは、「心うごく仕事」とは「自分のため」だと思ってできる仕事だと言います。

実際に田川さん自身も今の仕事は、自分の欲求を満たす仕事だから一生懸命になれるんだとか。たしかに自分のためだと思える仕事なら、目の前の業務が大変だとしても乗り越えていこうと思えますよね。

田川さんのように、働くことを通して満たされたり喜びを感じられることで、自分の役割を感じながら働くことができるのではないでしょうか。そして、そこから生まれる行動が社会の役に立っていると感じられることは、生きる希望にもなると思います。

街に住む人の活動を後押しする

モヤモヤ期の人たちも、後押しします! 「まちづくり会社ドラマチック」今村ひろゆきさんが、“みんなが自分を信じられるリアルな場”づくりを通して伝えたいこと by 福井尚子さん

続いて、「まちづくり会社ドラマチック」代表の今村ひろゆき(いまむら・ひろゆき)さん

今村さんは、自身や進路について悩む「モヤモヤ期」を長く過ごしてきたといいます。やりたいことがあるけどできない時期を経験したからこそ、街でいろいろな人がやりたいと思ったことをできる環境を整えています。

例えば、ビル型シェアアトリエを展開し、ものづくりをしている人たちに活動の場を提供したり、「公民館」という名でレンタルスペースを運用し、そこに集まる人が街と“接続”できるようなきっかけをつくったりしているんです。

「みんなが、『自分は何かができるんだ』ということを信じられる未来をつくりたい」と考えている今村さんの活動を知って、わたしは自分の未来の可能性を感じて、背中を押されたような気持ちになりました。

今村さんのように起業をしたり、社会課題解決のために活躍している人など特定のテーマを掲げて活躍している方がいる一方、こんな働き方をしている方もいます。

在り方・働き方を変えながら働く

枠からはみ出したら楽に生きられた。独学でプロになり、世界中どこでも仕事をつくる“野良”デザイナー・市角壮玄さんインタビュー by 杉本恭子さん

デザイナー・アートディレクターの市角壮玄(いちずみ・そうげん)さんは「○○の人」として働くのではなく、在り方や働き方を柔軟に変えながら活動しています。

例えば、報酬を金銭的なものに限定せず物々交換をしたり、お金がすぐに入るかどうかよりも「面白そう」「この後で楽しいことにつながりそう」というワクワクを大事にしているのだそう。そんな在り方でいたからこそデザイナーとしてだけでなく、占い師や寿司職人というふうに肩書きが増えていったのかもしれません。

そのように、働くことが自分にとっても社会にとっても合う働き方なのであれば、そういうスタイルもありなのではないでしょうか。世の中が用意した枠に当てはまらずに、こんなふうに働いている人もいるのか! と勇気をもらってください。

一人の小さな行動を、社会につなげていく

有名・無名にかかわらず、個人が声を上げられる社会をつくる。家入一真さんと鈴木菜央。ふたりがそれぞれ確かな道のりを語った”狼煙”対談 by 村山幸さん

みんなが自分勝手に行動しているけど、その結果周りの人がハッピーになれる仕組み。利己的な行動も、利他的な行動になる。そんな社会を思い描く家入一真(いえいり・かずま)さんとgreenz.jp編集長の鈴木菜央

自分のためにやったことが地域のみんなのため、未来に生きる人のためになって、さらに自分もハッピーになる。そんな、一人の行動が周りの人、地域、社会につながっていく環境が実現したらワクワクしませんか?

家入さんは絵描きになる代わりにキャンバスじゃないもの、たとえばウェブサービスやアプリで、絵を描くのと同じようなことをやっていると言います。それが誰かの役に立っているからサービスとして成り立ち、家入さんが代表取締役をつとめる「CAMPFIRE」というクラウドファンディングサイトを利用した人が周りの人に勇気を与えたり、そこから新たなつながりが生まれています。

また単なるメディアにとどまらず、関わる人々がお互いに成長しながら、一人ひとりがほしい未来をつくれる社会を実現しようとしている鈴木菜央。彼自身がほしい未来を追いかけ、それが周りの人のほしい未来と重なり合い、社会に広がっていっています。

(プレイリストここまで)

いかがでしたか?

それぞれやり方は違うものの自分自身が伸び伸びと活動し、そこから波紋のように周りにエネルギーが伝わっていくような印象を6人から感じました。

自然界の生態系のように一人ひとりが、個として、自分らしく生きていける社会。そんな心地よく生きる環境を自分自身にもたらすには、まず自分の声(ニーズ)に素直になって小さく動いてみることが鍵になりそうです。

その一歩が周りの人の背中を押し、さらに大きな波紋となって仲間が増えていく。社会は、そのようにして変わっていくのかもしれません。

(Text: 茂出木美樹)
(Top Photo: Unsplash

– NEXT ACTION –

どんなふうに社会とつながることが自分にとって幸せなのか考えてみよう!

– INFORMATION –


25歳以下の無名な私たちで話そう!

この記事の筆者も参加するイベントのお知らせ。今回は「ポストコロナは、生き方のアップデートが必須? ひとつの生業に縛られず、複数の選択肢を持って自然体に楽しむ人々の暮らしをまとめました!」 をもとに、どんなことを日々感じているのか、生活の変化や社会への思いなど、これってどう思う?ということを素直に、そして気軽に話したいと思っています。こちらの記事を読んで少しでも感じるものがあった方のご参加お待ちしています!
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