私の死生観、今の価値観の基礎をつくってくれた漫画です。
父親が手塚治虫の大ファンだったこともあり、幼少期からたくさんの手塚作品に囲まれて育ってきました。その中でも『火の鳥』は私にとっての教科書のような存在です。小さいころは物語の意図がわからなかったり怖かったものもありましたが、死んだらどこに行くの? 人間ってなに? 目に見えないもの(おばけや妖怪)って本当にいるの? など、自分の知らない世界の物語が描かれていて、夢中になって読んだ記憶があります。
子どもの頃から読み続けている作品ですが、読んだときのタイミングで、そのときにしか感じられない学びや気づきが得られる漫画だと思います。特に東日本大震災以降、自分の暮らしを見つめ直したとき、狩猟を始めようと決意したときも、この作品から受けた影響が大きかったと思っています。自然の中で生きる今の暮らしは、小さいころに読んだあのページのあの場面ってこういうことだったんだ! と答え合わせをしているような気持ちです。
この漫画はあらゆる人におすすめ! 火の鳥だけでなく、ぜひ他の手塚治虫作品も手に取ってほしいです。
『火の鳥』
著者:手塚治虫
選んだ人:畠山千春
1986年生まれ。法政大学人間環境学部卒業。カナダ留学後 NGO/NPO支援・映画配給会社に就職、3.11 をきっかけに「自分の暮らしを作る」活動を開始。2011 年から動物の解体を学び、2013年狩猟免許取得。食べもの、 エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。
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