原発事故や電力自由化で、年々身近になっているエネルギー。子どもや孫たちのためにも、持続可能な選択をしたいと思い、自然エネルギーに注目している方は多いのではないでしょうか?
そんな自然エネルギーの中で、特に多くの人々に浸透しているのが、一般の住宅にも設置できる太陽光発電。しかし、どれぐらい費用がかかるのか、どれほど電力を生み出せるのかわからなければ、なかなか手が出しづらいのも事実。
そんな中、アメリカでは「Google」が、自宅にソーラーパネルをどんな効果があるかを検証してくれるサービス「Project Sunroof」がスタートし話題になっています!
「Project Sunroof」の使い方は簡単。「GoogleMap」同様の記入欄に住所を入力すると、年間の日光量、パネルを設置できる面積、そして設置することで節約できる電気代がわかるサービスです。
試験運用中のデモサイトを覗いてみましょう。
下の画像をみると、カリフォルニア州のとある家が映されています。その横には、年間日照時間、パネルを設置できる面積、そして20年間でどれぐらい節約できるのか、といったデータがわかりやすく表示される仕組み!
現在支払っている電気代を入力すれば、その使用電気量を生み出すのに必要なソーラーパネルの大きさを知ることもできます。仮に毎月の電気代を90ドルに設定すると、229平方スクエア(約21平方メートル)のパネルを設置すれば、現在の電気消費量の94%(3.25キロワット)を太陽光発電で補える、と自動的に算出し教えてくれます。
とはいえ、そんな情報を手にしたとしても、気になるのはソーラーパネルの設置費用。「きっと高くて手に出ないのだろう・・・」とか、「結局、環境のためにはなっても、家計節約にはならないんじゃないか」という声にこたえるように、「Project Sunroof」はリースローン購入・一括購入、それぞれのコストと長期的にどれくらい節約になるのかシミュレーションしてくれるので、お財布事情がネックで導入を躊躇している人の肩を押してくれます!
「Google」は「二酸化炭素をゼロにする」未来へ向けた取り組みを積極的に展開しており、太陽光発電の普及を促す「Project Sunroof」はその中心に位置します。
プロジェクトは2015年にアメリカで始まり、2017年5月には海外初となるドイツでのサービスを開始。残念ながら日本での展開は未定のようですが、今後アジア圏にも拡大していくことを期待したいですね!
自身も自然エネルギーに関心を持ち、自宅にソーラーパネルを設置しているという「Project Sunroof」開発リーダーのCarl Elkin(以下、カールさん)は、このように語っています。
自然エネルギーに興味があっても、「うちの屋根は発電するほど日光が当たらないから」「太陽光発電は高いでしょう?」と話す人が周りにたくさんいました。
太陽光発電はどんどんコストが下がっているというのに、環境に優しくかつ節約するチャンスを逃している人が多いことに驚いたのです。
日本でも太陽光発電は注目されており、ソーラーパネルが設置された住宅は5年間で3倍に増えています。(出典元)
でも、きっとまだまだパネルを設置することを”自分ごと”に思えないという方も多いはず。そんなとき、「Project Sunroof」のような、知ることのハードルを下げてくれるサービスがあると、一歩踏み出すことができそうですね。
[via Google Project SunroofGoogleGoogleGoogle Green BlogGoogle EnvironmentTNW]
(Text: 菅原沙妃)
(編集: スズキコウタ)