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ブラジルの貧困地区に希望を灯す「サッカー発電」キックオフ! 若者たちが走り回る力を電気に変えるプロジェクト「Make the future」

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わたしたちエネルギー」は、これまで“他人ごと”だった「再生可能エネルギー」を、みんなの“じぶんごと”にするプロジェクトです。エネルギーを減らしたりつくったりすることで生まれる幸せが広がって、「再生可能エネルギー」がみんなの“文化”になることを目指しています。

いよいよ本日、リオ・オリンピックが始まります! 準備不足や治安などを懸念する報道も多いですが、各国選手の素晴らしいパフォーマンスに期待したいところですね。

そんななか日本は梅雨明けし、暑い日が続いています。「観測史上、例がない」「これまで経験ない」といった表現が気象庁からたびたび出るほど、日本でも気候変動の影響が見られるようになってきました。

温暖化による気候変動は世界でも大きな問題になってきていることから、温室効果ガスを排出する化石燃料を供給してきた企業もこれからのエネルギーを模索しはじめています。

より多くの人が再生可能エネルギーに注目し、その可能性について話すきっかけをつくりたい。そう考えた世界的なエネルギー企業、SHELLは、ブラジルのスラム街であるファベーラで、これまでにないプロジェクトをスタートさせました。

ブラジルの各地にいくつも点在する貧困地区・ファベーラは不法に建てられた小屋がひしめき、インフラの整備が行き届いていません。そして、電力も十分に供給されていないため夜は治安が悪くなり、気軽に出かけることも難しい状況。ブラジルで人気のスポーツといえばサッカーですが、照明がないため、若者たちが夜にサッカーの練習をすることもできません。
 
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ブラジル国民にとって、サッカー選手になることは成功への道を切り拓くことでもあります。貧しくても実力があればスラムから逃れることができる。そんな夢をもってサッカーに打ち込むファベーラの若者たちがたくさんいるのです。

そんな彼らの気持ちをカタチにする鍵となったのが、若者たち自身のパワーでした。

SHELLはファベーラの一角にある古いサッカー場を改造。フィールドを走る動きで発電し、夜間の照明にすることができるシステムを組み込むことで、夜でも安心してプレイができるようにしたのです。
 
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工事が終わり、生まれ変わったサッカー場のキックオフをつとめたのは、ブラジルが誇る伝説のサッカー選手、ペレ。ペレはこのプロジェクトを通じて、コミュニティ、イノベーション、そして可能性という3つのパワーを生み出したいというメッセージを国内外に発信しました。

すると、20カ国以上の320を超えるメディアで取り上げられ、SNSでも大きな話題になったこの取り組みは、多くの人にこれからのエネルギーを考えるきっかけをつくることになったのです
 
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システムを開発した技術者は、子どもたちを前にこう語ります。

君たちがステップを踏むと、そのたびに発電できる仕組みだよ。それは小さな一歩かもしれないけれど、その動きによってパワーが生まれるんだ。

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若者たち自身が動き回る力が、夜のサッカー場を照らす光になる。それは、貧困から抜け出す”希望の光”でもあります。このサッカー場で練習に励む若者の中から、同じファベーラ出身であるロナウドやアドリアーノのようなスターが生まれるかもしれません。また、テクノロジーに関心を持ち、新しい持続可能なエネルギーを考え出す技術者が生まれる可能性だってあります。
 

システム開発者はこうも語ります。

多くの人々は、自分がどれくらいのエネルギーを消費しているかを把握している。そしてエネルギーというのは、自分たちの暮らしの周りに、いつも当然にあるものだと考えてしまいがちだ。

コンセントにプラグを差し込めばいくらでも電気を使える環境にある私たちは、そのエネルギーがどこからやってきたのかを意識することなく、いくらでも使えるかのように電気を消費しがちです。

しかしエネルギーの消費者という視点から離れて毎日の行動を見つめてみると、意外なところからこれまでにない節約や発電のアイデアが見つかるかもしれませんね。

(翻訳アシスタント:スズキコウタ/「greenz global」編集部)