『グリーンズの学びの場のつくり方』完成!
こんにちは! greenz.jp編集長の鈴木菜央です。NPO法人グリーンズが発行する、「ほしい未来のつくり方」がわかるブックレーベル「green Books」の担当をしています。
greenz.jp は、だれでも自由に(無料で)読めることを大事にしているウェブマガジンですが、そんなメディアであり続けて、さらに発展していくために、「greenz people」という寄付会員を募集しています。現在は約500名の方にご参加いただいております、感謝!
その会員のみなさま限定で、年二回お届けしているのが「green Books」です。
green Books最新号『グリーンズの学びの場のつくり方』の表紙は、こちら!
2007年からスタートした「green drinks Tokyo」や、2011年からスタートした「グリーンズの学校(旧 green school)」、さらにはクライアントとのワークショップなど、グリーンズはこれまでに数多くの学びの場を運営してきました。
この9月に完成した最新号『グリーンズの学びの場のつくり方』にはそんな数多くの学びの場を生み出してきたグリーンズのコアメンバーたちのノウハウがたっぷり詰まっています。
グリーンズの理事3人それぞれが尊敬するファシリテーターとの対談を収録!
グリーンズの理事3人の鼎談も!
気になる? 読んでみたい? 立ち読みは以下よりどうぞ!
嘉村賢州さんの感想は?
そして今回は、「特定非営利活動法人 場とつながりラボ home’s vi」代表理事の嘉村さんに、『学びの場のつくり方』を読んでみての感想をお願いしてみました。
グリーンズのメンバーにとって嘉村さんは、ファシリテーションの師匠のひとりともいえる存在。そんな嘉村さんは、一体どのような感想を抱いたのでしょうか?
特定非営利活動法人 場とつながりラボ home’s vi 代表理事
京都大学在学中から場づくりやコミュニティの魅力に魅かれ、2005年に一見さんお断り学生町家コミュニティ「西海岸」を設立。卒業後はITの営業職、ITベンチャーの取締役を経て、場づくりの専門集団NPO法人場とつながりラボhome’s vi(ホームズビー)を設立。まちづくりから採用イベント、大企業の組織変革など年間100を超えるワークショップを開催している。2008年から始まった京都市未来まちづくり100人委員会では第一期から第三期の運営事務局長兼メインファシリテーターとして活動。現在はソーシャルサバティカルとして1年の休暇を取り、世界中を旅してまわっている。
学びの場革命が起こっている
グリーンズの皆さんから「新しくできた本を読んでみてください!」と言われたとき、そのタイミングの不思議さに少し驚きました。ファシリテーターとして場づくりの仕事を初めて10年の月日が経ち、私は今、リフレッシュと自分と組織の未来を考えるために1年の休暇を取って世界を回っております。ちょうど旅の行程でサンフランシスコにたどり着いたとき、その連絡をいただきました。
サンフランシスコは世界最大級の地域の情報交換サイト「クレイグスリスト」の発祥地でもあり様々なサイトでローカルのイベント情報などが手に入ります。せっかく海外に来たんだから、ちょっと小さな集まりに出て友達を増やしたり、最近の海外事情を調べたいなと思って、近くの情報を調べてみたんです。
そしたら出てくること出てくること、平日の午前中だけでも朝の瞑想会や無料の英語の勉強会、スマホの技術交換会からベジタリアンのレシピ交換会など30以上の学びの場がリストアップされました。かつて大学に入学した直後にシラバスを見た時の興奮を思い出しました(それは1か月程度で裏切られることになるのですが^^;)。
今まさに必要とされている学びの場の作り方
本当に今時代が新しいフェーズに入ってきている気がします。阪神大震災をきっかけにNPOや市民活動など、ボトムアップで社会を構成する動きが盛んになり、10数年前から大学界隈ではサークルやクラブ活動を越えて学生団体やインカレの活動が生まれ始め、そしてソーシャルネットワークの浸透により、イベントや場づくりというものがメディアや広告代理店、大学などの大きな組織が提供するものから、市民が自ら作るものに変わってきている気がします。このタイミングでこの本というのはさすがだなと思いました。
主体性のマネジメントの話、ハードルの設定の話、技術論に振り回されない事などなど、「そうそうそう!」と思うことがいっぱいありました。
僕らの「学び」を取り戻そう
菜央さんが「学びの場の民主化」と書いていましたが本当にそうだと思います。本来は「学ぶこと」って楽しいことでワクワクすることなはずなのに、今の小中高大学というシステムの中では宿題とかテストによる評価など、「学ぶ」を嫌いになる仕組みが多すぎると思います。こうして社会人で数年働いていると「もっと学んでおけばよかった」とか、「今から大学行きたい」と思ってしまうのですが、その矛盾が少し残念でなりません。就職活動やキャリアアップの条件としての「卒業」「資格」も大切です。
しかし、そののための学びではなく、一人ひとりの本来の学びの気持ちから、小中高や大学の時間が過ごすことができたなら、どれだけ世界は変わるのだろうと考えてしまいます。大学の学費に払う費用を全部生徒に返してそのお金で、日本そして世界各地の魅力的な人にアポイントとって自分たちの学びをコーディネートしたらどれだけ豊かな時間が作れるのでしょう。
今のこの教育体制が全く変わってしまうようなそんなうねりがこの本を読む仲間から生まれたらそれは面白い未来だなあと思います。
嘉村賢州さん、ありがとうございました!
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