わたしたちが社会とつながる、一つの身近な手段である選挙。
日本では12月14日に「衆議院議員総選挙」が行われることになりましたが、「どの候補者が自分の価値観や想いを代弁してくれているのだろう?」と悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
今回はインターネットでデータを扱うアメリカの会社、「Vocativ」のCEOであるScott Cohenさん(以下、スコットさん)らが開発した投票者と候補者をつなぐアプリ「Votr」をご紹介します。
「votrはあなたの価値観にあった候補者を教えてくれるだけでなく、その候補者の詳細までたどりつかせてくれます」
Votrはクイズ形式でユーザーに色々な質問をし、最後にそのユーザーの価値観とマッチする候補者を教えてくれるアプリ。これだけでも斬新な印象ですが、さらにおもしろいのはその質問が少し変わっていること。
現在、vocativeのホームページで疑似体験することができるので、さっそく私もつかってみました!
気になる質問は、
・軍事力は必要?
・日曜日はどうやって過ごす?
・同性結婚に関してどう思う?
・イヌ派?ネコ派?
・ビヨンセ派?リアーナ派?
などなど。。
なんだか答えるのが楽しくなってきませんか? アプリの画面もポップな雰囲気が満点でエンターテイメント性もあり、10問あるクエスチョンにもさくさく答えられちゃいます。
見慣れた絵文字で質問にも楽しく回答できます
すべての質問に回答し終えると、ユーザーの価値観に近いマニフェストを持った上院議員候補者が表示されます。
選び出された候補者が気になったら、画面を右にスワイプすることで、ウェブページやその候補者について討論されているページへ。気に入らなければ左にスワイプすることで、次にマッチした候補者の情報を見ることができます。
マッチした候補者の最初の情報は、ユーザーが答えた質問と類似した自己紹介がされています。たとえば、猫を飼っているとか、同性結婚への姿勢など。ちなみに、この上院議員候補者はTwitterの使用歴が。
街中での評価もなかなかいい様子。
このアプリは、候補者のすべての情報やマニフェストをすべて網羅できていませんが、スコットさんは社会や選挙への関心を生みだして選挙に参加するきっかけをつくることに、Votrの価値があると語ります。
わたしたちは、20代〜30代のスマートフォンユーザーにおしゃれで斬新なものを届けたかったんです。そのために考えたのが、彼らにとって選挙が楽しいものになる仕組みをデザインすることでした。
ただ楽しいだけでなく、このアプリを通じて候補者の人となりや、政治や選挙を取り巻くあまり知られていない側面を伝えていくことも、votrが担う大きな役割といえます。
つまり、このアプリはこれからの未来にとって、もっとも”重要なこと”と”楽しさ”が混ざり合ったものなのです。
0から1を人の心の中に芽生えさせるのは簡単ではありませんが、どんなときもそこに楽しさがあることが重要なのかもしれません。
いよいよ「衆議院議員総選挙」の投票日まで、もうすぐ。この機会に、ぜひみなさんも選挙が楽しくなる工夫を探してみてはいかがでしょうか。
[via:CO.EXIST,HUFF POST POLITICS,FAST COMPANY]
(Text: 中山智晶)