いつものオフィス、いつもの部屋。
少しマンネリを感じているときに家具を変えてみると、新鮮な気持ちになることはありませんか?
先進的なデザインだけど、実用的でさらにはエコな家具を提供している会社はいくつかありますが、その中でも今回紹介する南カリフォルニアの会社「MotoArt」は、ある巨大なあるモノの一部分を再利用して家具をつくり注目を浴びています。
たとえば、この机。おしゃれだけど、なんか見たことある… そう思った方もいるのでは?
実はこれ、ボーイング747という大型旅客機のジェットエンジンが再利用されているのです!言われてみればたしかに、真ん中の出っ張った部分と、周りのひだが飛行機を思い起こさせますね。
大型旅客機の寿命というのは約10年で、残ってしまった部品のほとんどが、スクラップ処分されてしまうそう。そんな部品たちが素敵な家具に生まれ変わり、会社や家庭に届けられています。
部品たちも、まさか自分がこんなステキな家具となって生まれ変わるなんて、思ってもみなかったのではないでしょうか?
MotoArtの手によって生まれ変わった作品たちは、私たちがなんとなく飛行機にもつイメージを残しつつ、廃棄されるはずであったものが新しい価値を与えられ、まさに”アップサイクル”されています。
例えばこのデスクは、直径3mをこえる大きさで、12人もの人がこの机を囲むことができます。
上部には30cm以上の厚さがあるガラスが取り付けられているので、割れる心配はないですね。
サイドには、充電などができるコンセントもついています!
中心部には、多彩なLEDライトが搭載されていて、なんだか新しいインスピレーションを受けて、さくさくアイデアがでてきそう。
会議はもちろんのこと、大事なお客様との接待においても、アートとしての印象もさることながら、話の種にもなるし、なんだか大活躍しそうです!
テーブル以外にも、ベッド、しきり壁、ソファ、照明家具などをつくっているMotoArt。どれも、どことなく未来的なデザインに仕上がっています。
飛行機のパーツでつくられたベッド。
こちらは、飛行機の窓枠をつかった棚。
MotoArt作品が愛されている理由は、それだけではありません。依頼主の求める場所、大きさ、利便性、ビジュアル、価格にフィットするように、一つ一つをハンドメイドでつくっているのです。ときには、立体模型なども使用して、ニーズに寄り添います。
航空機の歴史の一コマを感じつつ、丈夫でスタイリッシュな家具として新しい価値を与えるアップサイクルを、お客様のニーズに寄り添ってつくる。
これからの消費社会を生きぬくためには、MotoArtのような理念にひとりひとりが寄り添い、選択していくことが、リサイクルやアップサイクルを躍進させる鍵になるのかもしれません。
みなさんも、着古してしまったけれど大事な洋服を雑巾にするのではなく、ポーチや鞄にアップサイクルしてみてはいかがでしょうか。
[via MY MODERN MATE,MotoArt,psfk]
(Text: 中山智晶)